2021 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of the impact of tourism development from the perspective of land use: Research on the relationship between ecotourism and ecosystem services
Project/Area Number |
21K12473
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
黄 エンケイ 総合地球環境学研究所, 研究部, 研究員 (40750526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
パンディット サンタ 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 農学特定研究員 (30869409)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | エコツーリズム / 観光資源 / 土地利用 / 生態系サービス / 観光開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、年代別の土地利用の被覆調査、経年変化、観光業の発展との関係、土地利用にもたらす生態系サービスとエコツーリズム発展との関係性を解明することを目的にする。 初年度では日本、台湾、ネパールの土地利用データの収集と供給サービス、調整サービスの一部の分析を目的にしている。①日本では植生図をベースに1980年代と1990年代、2010年以降の3時点の土地利用を入手し、土地利用変化の分析を完成し、生態系サービスの供給サービスを行い、自然公園区域内のサービス量を計算できた。こちらの対象地は予定より進んでいる。②ネパールでは土地利用の入手と土地利用変化の数量化ができたが、解像度の向上を考えている。調整サービスの評価に必要なデータ収集は困難であったが、地元の行政機関の協力を得ながら継続している。こちらはやや遅れている状態である。③台湾では当地の研究協力者を経由し、全国の土地利用データを入手しようとしていたが、まだデータを格納していない。代わりに、台湾全国の観光スポットの観光客数の空間データ、国立公園、民宿スポット、観光スポットなどのデータ収集と地理情報データの作成は先に完成し、文化サービスを評価するためのデータを揃えている。分析結果の一部を環境情報科学論文集に投稿し、2021年11月に採用された。こちらからは、台湾の国家公園と国家風景区に位置する漁村の滞在型観光の推進策が不十分なことが解明された。日本とネパールの調査結果はまた整理中だが、来年度の論文投稿を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本とネパールの土地利用の分析は予定通りに行っている。台湾の場合は土地利用の分析は遅れているが、文化的サービスに関する調査と分析は大幅に進んでいる。概ねに見れば、研究計画の実施は予定通りに完成できると案じている。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度の研究の推進方策は、①日本では文化的サービスの評価に使うデータの収集、②ネパールでは調整サービスの評価に使うデータの収集と文化的サービスの評価に関連する観光資源を把握するためのヒアリングとアンケート調査の実施;③台湾では全国土地利用のデータを格納し、土地利用の変化を分析することが最優先課題とする。調整サービスの評価に用いるデータ収集も視野に入れている。
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Causes of Carryover |
水際対策のため、海外調査に伴う旅費と謝金の予算使用は実現できなかった。国内旅費については、殆どの学会参加はオンラインで行われたため、この部分の使用発生しなかった。水際対策の緩和によって、今年度で使用しなかった旅費と謝金は来年度で使用する予定である。
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