2022 Fiscal Year Research-status Report
Study of dispersion suppression using transverse gradient undulator
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21K12533
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
武藤 俊哉 東北大学, 電子光理学研究センター, 助教 (10431496)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アンジュレータ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度は横方向傾斜磁場アンジュレータ(Transverse Gradient Undulator :TGU)の有効性を評価するためにTGUからの放射光を数値計算するコードを開発した。今年度も引き続きこのコードを用いてTGUの有効性の検討を引き続き行い、TGUに適切な入射条件を与えることによってエネルギー分散の大きな電子ビームでもエネルギー分散のない電子ビームから得られるようなスペクトラム幅の狭い放射光を得られることが確認できた。さらに今年度はTGUの評価実験を行うためにTGUの実機の設計検討を行った。評価実験では当センターが所有する通常のプラナ―型のアンジュレータを改良してTGUを製作する。TGUが十分な横方向傾斜を得るためには対向する2つの磁石列に十分に大きな角度を付けこととともに十分な磁場強度を得るために磁石列の距離(ギャップ)も近づける必要がある。そこでアンジュレータの中心では改造前のアンジュレータと同じ磁場強度を持たせるためにギャップを改造前の33mmを維持しつつ最大で取ることのできる角度の40度(各磁石列は水平面から±20度)で並べることとした。所有するアンジュレータの製作を行った会社と改良方法の検討を重ねたが現在の材料等の世界的な価格高騰のために今年度中に改良を行うことが難しいことが分かった。そのために改良の簡略化を行うことで製作可能性の検討を行っており来年度の初めには製作開始を行えると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度の主目標であったTGUの実機の製作が世界的な価格高騰などの影響で製作することが敵わなかった。しかしTGUの設計についてはおおむね検討をすんでおり次年度には製作と実験を行っていくことが出来ると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の早い時期にTGUの実機製作に入る。また実機製作と並行してTGUの複雑な磁場の評価方法を検討して完成後磁場測定を行う。 年度の後期にはTGUを当センターの試験加速器t-ACTSにインストールしてビーム実験を行い、TGUからのアンジュレータ光を測定する。
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Causes of Carryover |
今年度に行う予定であったアンジュレータの改良が検討の遅延と世界的な価格上昇により今年度中に着手することが出来なかったので次年度の予算を加えて制作を行う予定である。
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