2023 Fiscal Year Annual Research Report
Color image processing with reversible transformation
Project/Area Number |
21K12580
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
今泉 祥子 千葉大学, 大学院情報学研究院, 准教授 (80535013)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 画像処理 / 可逆性 / 色調制御 / 情報埋込み |
Outline of Annual Research Achievements |
カラー画像に対して可逆性を保証し,画像の色調を制御する手法について研究した.提案法では,画像が与える冷たさや暖かみに関する印象を制御するために,青みと赤みを制御対象としている.以降,本報告における色調は,画像の青みと赤みを意味することに注意されたい.この手法では,まずYDbDr色空間を参照し,Db-Dr平面に参照領域を設定する.参照領域に属する画素から,青みと赤みに対する補正係数を算出して各成分に乗じることで,青みと赤みを可逆に強調することが可能となった.シミュレーションにより,提案法が画像の色調を任意に変更できることを示すとともに,可逆性を保証するための情報埋込み処理が処理画像の画質に与える影響が極めて小さいことを確認した. しかしながら,上述の手法(第一の手法)では,参照領域に属する画素値のばらつきが補正係数の算出に影響を与え,変調強度を制御できない場合が存在した.そこで,上述の手法を拡張し,画像の特徴によらず,変調強度を柔軟に制御可能な第二の手法を提案した.この手法では,参照領域に属する画素値のばらつきに影響されず補正係数を算出することができる.また,第一の手法が一つの参照領域から各成分に対する補正係数を算出していたのに対し,第二の手法では青みと赤みに対して,それぞれ独立に参照領域を設定することで,両者に対する独立な制御を可能とした.復元情報は,可逆情報埋込み法を利用し,処理後の画像に埋め込む.提案法ではいずれも予測誤差を利用したPrediction-Error Expansion with Histogram Shifting(PEE-HS)法を利用しているが,任意の手法を選択することも可能である.シミュレーションでは,各パラメータにおける補正係数を第一の手法と比較し,変調強度のより柔軟な制御が可能であることを確認し,第二の手法の優位性を示した.
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Research Products
(4 results)