2023 Fiscal Year Annual Research Report
日本文化資源としてのゲームデータベースのデータ設計と継続的構築に関する研究
Project/Area Number |
21K12588
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
細井 浩一 立命館大学, 映像学部, 教授 (00268145)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 一史 大阪国際工科専門職大学, 工科学部, 講師 (00723785)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | メタデータ / 情報要求 / ビデオゲーム / デジタルアーカイブ / Wikipedia |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度については、中古市場でのビデオゲームのアクセス状況調査研究において、本研究で培った技術を用いてウェブクローラによる情報収集とそれに基づく分析を行った(井上・福田 2024)。また、これまでに、簡易な検索UIの設計と実装を進めてきたオンライン目録(RCGSコレクション)に対し、その評価としてのユーザ調査を実施した(毛利ら 2024)。具体的には、立命館大学ゲーム研究センターが所蔵するビデオゲーム資料約2万点の閲覧とゲームプレイが可能な資料提供サービスを、任意で参加した立命館大学の学生・教職員48名を対象に実施した。利用者が閲覧・プレイする資料を決める際に、RCGSコレクションが用いられた。参加者の属性、アーカイブの利用目的、RCGSコレクションの評価、利用された資料が分析され、滞在時間の長さ、利用者の資料探索行動等が考察された。 研究期間全体を通じては、申請者らが構築・整備を進める立命館大学ゲーム研究センターのオンライン目録サービスRCGSコレクションに登録されたゲームパッケージリソースを介した、外部データセットとの接続と、検索UIの改修を行った。外部データセットとの接続としては、作品の粒度で記録されるWikipediaとの機械的データ接続について試行し、全体の8割以上のタイトルについて有効な結果が得られた。Wikipediaの姉妹サービスのWikidataよりデータ取得することでジャンル、シリーズ、メディアフランチャイズなど内容面のデータ拡張の自動化が可能となった。これを用いたデータ強化を継続的に行う体制が構築できた。検索UIの改修としては、具体的には多様なユーザを対象とする簡易なUIへの改修を行った。また同時にリッチな構造化データについては、シュトゥットガルトメディア大学JVMGプロジェクトの協力でメタデータブラウザを別途実装し、専門家の情報要求に対応することとした。
|