2021 Fiscal Year Research-status Report
認知特性に関する神経基盤の解明:マルチモーダルMRIによる検討
Project/Area Number |
21K12617
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宮崎 淳 早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 助教 (40880323)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 認知機能 / 個人差 / マルチモーダルMRI / 脳機能イメージング / 大規模データ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、脳と行動の大規模データからヒトの認知機能特性の理解を目指している。ヒトは外界からの情報を受け取り、意思決定を行うために、知覚、言語、記憶、思考、問題解決などの多様な認知機能を活用している。また、個人の情報処理の仕方や、課題遂行に関わる戦略などによって活用する認知機能の傾向が変わってくる。個人の認知機能の特性を理解することは、認知症やうつ病、発達障害、高次脳機能障害などの医療や支援において重要であり、他にも教育や育児、介護、人間関係、車の運転などの身近にある社会課題とも深く関係している。 本研究の目的は、大規模オープンアクセスデータを用いてマルチモーダル脳画像と認知行動データから認知特性と脳の関係性を明らかにすることである。Human Connectome Project(HCP)のデータベースに登録されている22歳から37歳の健常成人約1200名のマルチモーダル脳画像データ(タスクfMRI、安静時fMRI、構造的MRI(T1、T2強調画像、拡散強調画像))やNIHツールボックスによる認知行動データを用いて解析を行う。本研究によって得られる知見は、個人の認知機能の特性を把握し、脳の変化の予兆を捉えることが可能となり、認知症やうつ病、発達障害、高次機能障害の予防と早期発見のための重要な成果となると考えられる。 2021年度はHuman Connectome Project(HCP)のデータベースから分析に必要なデータセットの取得を行った。また脳画像の前処理(歪み補正や位置合わせなど)を行うための準備を行った。2022年度は脳画像の前処理を完了させ、データ分析を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Human Connectome Projectのデータベースのサーバー障害があり必要なデータセットの取得に時間が掛かっている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の展開として、データセット取得後、前処理を行い、データ分析を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していた解析用PCが在庫不足のため購入できず、2021年度の研究費に未使用額が生じた。2022年度に購入する予定である。
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Research Products
(6 results)