2023 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of mechanical stress on growth and differentiation of DFAT cell
Project/Area Number |
21K12632
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
片岡 則之 日本大学, 工学部, 教授 (20250681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 太郎 日本大学, 医学部, 教授 (50366580)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | DFAT細胞 / 再生医療 / メカニカルストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
脱分化脂肪(以下 DFAT)細胞は、成熟脂肪細胞を天井培養法で培養することより間葉系幹細胞に類似した性質を持つ細胞へ誘導したものである。DFAT細胞は日本大学医学部にて樹立された幹細胞であり、iPS細胞やES細胞などの他の多能性細胞と比較して安価、安全かつ取得が容易な点などから、再生医療への活用が期待されている。現在、DFAT細胞は骨、軟骨、脂肪、平滑筋、血管への分化が確認されているが、機械的刺激負荷によってその増殖や分化を制御出来る可能性があり、再生医療に大きな寄与が可能であると考えられる。本研究ではDFAT細胞に対して力学的刺激を負荷するため、伸展刺激負荷装置を製作し、振とう及び伸展刺激同時負荷システムの開発を行った。本研究の結果、細胞への伸展刺激、流れ刺激の同時負荷システムの開発に成功した。DFAT細胞に伸展刺激のみ負荷した場合は、負荷48時間までは細胞増殖がやや抑制された。また、伸展と流れの同時負荷を行うとDFAT細胞は細長く伸長し、細胞老化の抑制につながった。 ところで、DFAT細胞に様々な頻度、伸展率での一軸の単純引っ張り刺激を負荷したところ、1分間あたり30回以上の頻度、かつ10%以上の伸展率の場合に、細胞が直径100μmほどのスフェロイドを形成した。幹細胞のスフェロイド形成は、骨細胞の分化に関連するとの報告があり、骨分化誘導因子なしで、メカニカルストレスのみで分化誘導した可能性がある。
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