2023 Fiscal Year Research-status Report
近赤外光による3次元的画像再構成アルゴリズム構築と乳癌の新規バイオマーカーの創生
Project/Area Number |
21K12642
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
芳澤 暢子 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (10402314)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 之雄 浜松ホトニクス株式会社, 中央研究所, 研究主幹 (30393987)
小倉 廣之 浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (50402285)
五島 聡 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90402205)
小泉 圭 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (90444356)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 近赤外光 / 乳房 / 3次元的画像再構成 / TRS |
Outline of Annual Research Achievements |
6波長の近赤外光を用いた時間分解分光装置TRS-21-6Wによる乳房の計測データを3次元的・定量的に表示できるようにするため、引き続きファントムの作成、計測を行った。生体を模擬するため水分量と脂肪量、ヘモグロビンに吸収の近いインク等を使用した光学ファントムを作製、改良、調整し、計測した。ファントムは2層構造で、深層には胸壁を模擬した層を作成、浅層には乳房を模擬した脂肪層を作成した。これまで、脂肪濃度は理論値と解離があったため、インクを調整し、水、脂肪、ヘモグロビンともに理論値に近いファントムを作成できた。引き続き、腫瘍を模擬した立方体を入れたファントムを作成する。これらのファントムの2次元的な計測を行い、2層構造の計測値から深部の層の濃度の計算できるようにしたい。腫瘍の深さやサイズの影響も検討し、腫瘍の各種パラメーターを計算できる補正式を作成したい。 これに並行して、浜松医科大学において、術前薬物療法による腫瘍部の変化を近赤外光で評価するための特定臨床研究を行い、現在までに9例の計測を行った。 光で計測可能な成分をdual energy CTで解析される数値と比較するため、CTの画像解析ツールの最適化を行い、学会発表した。 更に、光データの正確な3次元表示を行うため、これまでに収集した6波長の光計測データと、MRIによる解析値を比較検討する研究を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ファントムの調整にやや時間を要した。 乳癌患者の光計測においては、特定臨床研究での症例登録数が予想よりも少なかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
ファントムの作成をさらに進め、既知の成分量を有した2層および腫瘍構造を含むファントムでの計測、画像再構成の改良を行う。ファントムを計測し、計測結果から補正の方法を検討し、3次元的により既知の値に近づくよう、画像再構成法の改良を進める。 特定臨床研究で行っている研究では、薬物療法前後の乳癌患者の光計測データ収集をさらに続ける。 6波長による光計測データとMRIで測定される物質の濃度の比較検討を元に、論文作成および光データの画像再構成の改良を行い、補正後のパラメーターと病理や化学療法の効果との比較検討を行う。
|
Causes of Carryover |
国内での学会発表は行ったが、国際学会で発表するには至らなかった。 現在進行中の光計測を引き続き行う。また過去のデータに関する検討、ファントムの計測を進め、論文作成、学会発表を行う。
|
Research Products
(1 results)