2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of AI medical care system that predicts / prevents locomotive syndrome from the characteristics of knee joint acoustic and body-balance.
Project/Area Number |
21K12655
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
長尾 光雄 日本大学, 工学部, 教授 (90139064)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紺野 愼一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70254018)
荊 雷 会津大学, コンピュータ理工学部, 上級准教授 (30595509)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ロコモティブシンドローム / 機械学習 / 中高齢者 / WOMAC変形性関節症指数 / データ拡張 / 膝関節 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
[1]新規BJASデバイスの試作開発:膝関節面3ヶ所から発生する音響信号はBJAS(Bone Joint Acoustic Sensor;骨関節音響センサ)6ヶ所からIMU(慣性センサ)と合わせてデータを取得する。試作通算モデル№10は同№8を改良無線化した№9の性能試験から開発するモデルであった。BJAS補正試験専用に開発した音響信号発信装置の完成が予定期間を超えた2021年11月であった。№9の性能試験は2021年12月から2022年2月に掛けて行い、新規№10の開発設計データは取得し、改良試作設計を実施した。(代表) [2]臨床学的診療情報の取得:WOMACは標準的な変形性膝関節症・股関節症に対する疾患特異的な評価尺度であり、構成は疼痛:5項目、こわばり:2項目、機能:17項目の3グループとした、計24項目に自記式で回答する方式である。この回答と診療データをAIデータとして提供する予定であった。コロナ感染症拡大防止のため、軽症な被験者は来院せず、主に重症化した膝関節症が主な手術のため、WOMACスコア被験者は稀であり、関連協力医院でも対応は難しいがAI用データ整理は進めた。(分担1) [3]臨床情報からAI診療支援の開発:研究代表者から提供の臨床データを用いた。ロコモ度自動分類のAIモデルを調査した。まずは、各属性とロコモ度の相関性を調査するため、主体成分分析法を利用し、120名被験者の5種類の属性データ(年齢、BMI、外側FTA(右足)、外側FTA(左足)、IPS(開眼))を因子負荷量分析した結果、年齢とFTAがロコモ度との相関がわりに高いことが見えた。さらに、KNNと決定木の認識手法を利用し、認識率調査したが、KNNの最高認識率が65%、決定木の認識率が70%になる。課題として、データ拡張手法などを検討し、認識率向上を目指す。(分担2)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
[1]新規BJASデバイスの試作開発=評価(3):試作BJASの初期設定、BJAS間の補正専用に開発した音響信号発生装置の基本性能の確認と調整のため予定より3カ月延長したが、装置は完成した。№9を試験したが同様に基準の設定や調整確認のためさらに予定が延長した。2021年12月から2022年2月に掛けて基礎データが得られ、3月から新規モデル№10の打合せを行い、2022年8月末に完成予定である。この間のAI用被験者データは、2018~2019年度取得したデータを提供した。(代表) [2]臨床学的診療情報の取得=評価(4):コロナ感染症拡大防止・予防の基幹病院併設診療では、感染リスクが高い重篤な被験者診療のため、軽症から重症までのWOMAC指数を診療データと関連させたAI提供データ整理は困難であった。同じく協力医院でも同様な状況であった。2022年度はその対策を講じて、目的のデータ取得と管理、データ提供を検討する。(分担1) [3]臨床情報からAI診療支援の開発=評価(2):提供データから教師なしのAIアルゴリズムによるロコモ度判別の認識率は実用段階のレベルまで高くないが、最初のチャレンジとしてはまずまずの良い結果であった。これから、データ追加、認識手法の最適化により、ロコモ度判別は実用化レベルまでの向上が期待できる。(分担2)
|
Strategy for Future Research Activity |
[1]新規BJASデバイスの試作開発+[2]臨床学的診療情報の取得:№10は2022年8月末完成予定、試行試験による性能の確認調整した後、被験者または患者様個別に関わる、①WOMAC指数、②診療データ(ロコモ度、K&Lグレード、処方箋、投薬、リハビリ、経過観察等)、および③BJASによる膝関節音響信号強度指数、これらが一堂に会して計測できる環境整備が必要である。可能な範囲で臨床研究分担者はこれの対応と協力医院を含めた協力体制再構築を図り、初期目的遂行する最善の対策対応を講じる。(代表+分担1) [3]臨床情報からAI診療支援の開発:被験者個々の臨床からのロコモ度判別診療データとその関連の膝関節音、ならびにバランス、下肢アライメント関連の幅広い学習、検証、試験データは必要である。ただし、データの質や偏りがあると認識精度は落ち実行認識率やロコモ度予測、さらに誤った診療提案が出力される。この対策には正確で幅広い均等な分布のロコモ度被験者診療データが理想である。ロコモ推定は実用に近い高い値が期待できる。理想のデータでなくても臨床データを蓄積することでAIが学習して修正しながら認識率を高めることは可能である。その解析手法の方策も検討する。(分担2)
|
Causes of Carryover |
(理由)2020年度の当該骨関節音響センサ(BJAS)の試作モデル№9の性能試験成果が2021年8~9月ごろを想定しており、その改善策を検討して、試作モデル№10を開発設計する計画で予算計上した。遅延した理由はBJSAセンサの補正専用の基準となる音響信号発生器の試作開発とそのノイズ対策と調整、およびモデル№9を試験するための条件調査作業のために想定を超えた約3~4カ月費やされた。この関係で新規モデル開発基本構想が遅延し、2021年度内の納品に至らなかった。(代表) (使用計画)2021年11月にはBJASの音響信号発生器補正装置による試験が可能となり、試作モデル№9のセンサ間信号特性試験を行い、同じく筐体を金属から樹脂に変えたノイズ対策用に試行したモデルも同じ試験で実行した。基準としたマイクロホンとの整合性、およびBJASに影響するノイズや外乱等の発生要因と対策も進み、モデル№10の設計では2月から3月に掛けた試案を専門家に相談しており、5月には最終設計が終わり、納品は8月末の予定で進めている。未使用と2022年度請求予算はこれに充当する計画である。(代表)
|
Remarks |
日本大学工学部校友会-校友会便り-研究室リポートで紹介されました。 紹介記事:第17回メディカルクリエーションふくしま2021(2021.10/28・29) (紹介URL) https://www.nichidai-ce-koyukai.com/koyukai-letter/cat_laboratory_report/211112_nagao.html (代表)
|
Research Products
(8 results)