2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of micro-porous titanium scaffold for equipping antibacterial functions and promoting neointimal growths
Project/Area Number |
21K12666
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
関根 一光 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 准教授 (50447182)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜田 賢一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (00301317)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | スキャフォールド / チタン / 血液接触表面 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体内埋植に幅広く使用されるチタンを基材として,チタンの水酸化処理と,抗菌性が広く知られるキトサン‐ウレタン様表面修飾について,表面作成手法の検討と表面分析,細胞足場修飾に関する基礎的検討をおこなった。 基材を純チタン切板研磨片として洗浄乾燥後に,試料を遠沈管中で水酸化処理をおこなった。その後,3種類の異なる濃度のキトサン溶液を滴下し,クリーンベンチ内で風乾した.キトサン溶液は異なる3濃度で調整して使用し,イソシアネート処理後に洗浄した。 各試料片はぬれ性状評価や親水性評価,修飾表面分析として反射法FT-IR分析およびXPS分析,また細胞接着性評価など,材料表面性状に関する評価と修飾表面の生化学的反応等の評価をおこなった。 親水性評価については,対照群と比較すれば良好なものの,キトサン添加群においてはいずれも従来のコラーゲン未添加群と比較するとやや劣る結果ではあるものの,ぬれ性としては高い結果を示した。光学およびX線分析ではキトサン添加群で適切な表面修飾を確認したものの,キトサン濃度に応じた修飾度とはならなかった。また高濃度キトサンでは明らかな肥厚膜と虹紋様が確認できているため,キトサン濃度と修飾表面厚での関係性を見出したと共に,ウレタン様膜は高濃度ではウレタン結合が阻害される要因があると考えられる.細胞接着性については,Col,CTS群いずれもCと比較して4倍程度の細胞接着性が確認できたが,Col,CTSの各群間での有意差を認めなかった. 結果,ぬれ性や細胞接着性による評価では同等程度の結果を得たものの,化学的分析からはキトサン溶液濃度に依存したウレタン結合の減少が推察される結果を得た。今後はキトサン濃度とウレタン様生成膜の特性についての詳細な検討が必要である.また1次塗布製剤としたキトサンの抗菌性としての優位性についても今後,検討を進める必要がある結果となった。
|
Research Products
(1 results)