2021 Fiscal Year Research-status Report
Automatic creation of a large amount of virtual normal and abnormal medical images
Project/Area Number |
21K12722
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
花岡 昇平 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80631382)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 医用画像処理 / 胸部単純写真 / 肺癌 / コンピュータ支援検出 / 架空画像生成 |
Outline of Annual Research Achievements |
架空の人工胸部単純X線写真の自動生成、ならびに架空の肺癌(肺結節)病変の作成と自然な埋め込みを行う手法を確立した。特に、写真の自動形成にはKingmaらの提案したGlowアルゴリズムを用い、ごく自然な512×512ピクセルの画像を無限生成できることを確認した。また、肺結節の生成には花岡が開発したルールベースの3次元結節生成器を用いたが、それをX線写真の原理をもちいて架空画像に埋め込み、さらにGlowの画像補間技術をもちいて自然な埋め込みになるよう修正をほどこした。この手法については国際学会CARS2022にアクセプトされており、2022年度に発表予定である。 また、同手法を使って131,072組の病変のない写真とある写真のペアを作成し、それを用いて胸部単純写真における肺結節の自動検出アルゴリズムを開発した。架空の症例、架空の病変のみを用いて学習された肺結節の自動検出アルゴリズムの発表としてはこれが初であると思われる。これは2022年日本医学放射線学会の機器展示にて三木らにより発表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一種類の医用画像(胸部単純写真)について、架空画像の生成、架空病変の生成と埋め込みという、当初の目標を達成することができ、それを用いて意味のあるコンピュータ支援検出人工知能アルゴリズムを学習することができた。未だ一種類ではあるが、同様の手法をほかの種類の医用画像、たとえばマンモグラフィや頭部CT、MRIなどに応用できると考えており、それらを勘案すれば、研究はおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
一種類の医用画像(胸部単純写真)について、架空画像の生成、架空病変の生成と埋め込みという、当初の目標を達成することができ、それを用いて意味のあるコンピュータ支援検出人工知能アルゴリズムを学習することができた。未だ一種類ではあるが、同様の手法をほかの種類の医用画像、たとえばマンモグラフィや頭部CT、MRIなどに応用できると考えており、それらを勘案すれば、研究はおおむね順調に進展していると考える。 架空症例を用いて学習された胸部単純写真結節検出アルゴリズムの性能はまだ十分ではなく、これから改善を試みる予定である。また、胸部単純写真以外の医用画像への展開も行ってゆきたい。3次元Glowはすでに開発済みであり、それによる画像補間を用いて自然な3次元画像への病変埋め込みを試みる予定である。また、それを用いて3次元医用画像においても病変自動検出アルゴリズムの学習を試み、その性能を通常の実症例データセットを用いた病変自動検出アルゴリズムの性能と比較する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍における海外学会出張費の消失などのため次年度使用額が生じた。
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