2022 Fiscal Year Research-status Report
嚥下超音波検査法と深層学習を融合した誤嚥検出アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
21K12793
|
Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
永見 慎輔 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (60744042)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 圭介 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 医長 (50775179)
福永 真哉 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (00296188)
池野 雅裕 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (60612976)
原山 秋 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 助教 (40847886)
八木 直美 兵庫県立大学, 先端医療工学研究所, 准教授 (40731708)
越久 仁敬 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20252512)
清水 昭雄 長野県立大学, 健康発達学部, 講師 (50965035)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 医工学 / 超音波検査 / 摂食嚥下 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究実績は、嚥下に関する超音波検査のナラティブレビューを行い、現行の嚥下エコー検査に関する情報を総括的にまとめたものである。このレビューでは、嚥下エコー検査の基本原理、適応、評価法、そしてその限界について詳細に説明されている。また、検査方法や嚥下エコー検査をより効果的に活用するための手法に関しても議論が展開されている。 嚥下エコー検査の操作方法について、研究チームは独自のプロトコルを確立した。このプロトコルにより、検査者は嚥下エコー検査を迅速かつ正確に実施することができる。さらに、この操作方法の確立によって、検査技術の普及が促進されることが期待される。 また、嚥下内視鏡検査と嚥下造影検査を同期させる方法論が定められた。これにより、両検査の結果を総合的に評価することが可能となり、嚥下障害の診断や治療に対する理解が深まることが予想される。この同期手法の確立によって、嚥下障害の病態解析や治療効果の評価がより精密に行われることが期待できる。 本年度の研究成果は、嚥下エコー検査の知見を体系化し、その適用範囲を広げることに成功したものである。さらに、嚥下内視鏡検査と嚥下造影検査の同期手法の確立により、嚥下障害に関する研究や臨床における評価が向上することが期待される。今後は、これらの成果をもとに、嚥下障害の診断や治療に関するガイドラインの策定や、より効果的な治療法の開発が進められることが望まれる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「やや遅れている」を選んだのは、データ収集が遅れている点が理由である。データ収集を終了し、人工知能ベースの解析を開始する予定であったが、データ収集が終了していない。また、本年度の研究進捗が遅れたと判断する理由は、主に以下の要因によるものである。 第一に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が挙げられる。感染拡大防止のための規制や施設の閉鎖により、研究者の活動範囲が制限された。特に、嚥下造影検査や内視鏡検査を予定していた施設でのデータ測定が中止となり、研究機関への移動も制約された。 第二に、実験・検査環境を設定することに制約があったことが影響している。嚥下エコー検査や嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査を行うには適切な機器や施設が必要であるが、研究者の移動が制限されたことにより、検査機器の操作になれた人間がデータ測定出来ないため、測定することが出来ず、研究の遅れが生じた。 第三に、研究目標の変更が研究進捗の遅れにつながった。研究が進行する中で、新たな発見や問題点が明らかになり、研究目標や方法の変更が必要となった。特にエコー操作については操作を大幅に変更した。これらが研究の進捗を遅らせる要因となった。 最後に、協力機関との検査装置を使用した連携が円滑に進まなかったことも影響している。本研究では他分野との連携が重要であるが、COVID-19の影響や他分野の研究者との調整が難しく、研究データの共有や意見交換が困難となり、研究の進行が遅れた。 これらの要因が相互に影響し合い、研究の遅れを引き起こした。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進に向けて、まずCOVID-19の影響による研究環境の制約を克服するため、オンラインでのデータ共有や研究会議を積極的に実施する予定である。研究チームの人手不足を解消するために、チーム体制を整備し、研究者同士の知識共有や研修プログラムを充実させる。さらに、他研究機関との協力を通じて技術交流を図り、研究者のスキル向上に努める。また、進捗確認や達成目標の見直しを定期的に行い、柔軟な研究計画の遂行を目指すことが求められる。 研究者が限られた時間内で効果的に研究活動を行うためには、時間管理や効率化が重要である。タスクの優先順位を明確にし、研究活動に集中できる環境を整えることで、研究の進捗を加速させることができる。本年度は得られた結果を集約し、論文化を目指す。 これらの方策を適切に実施することで、今後の研究推進が円滑に進むことを期待している。研究チーム全体で取り組むことにより、研究の遅れを解消し、有意義な成果を達成することができると考えている。
|
Causes of Carryover |
次年度の使用額が生じた理由は以下の通りである。 主要な理由は、旅費を使用できなかったことにある。新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、直接的な移動が大幅に減少し、データ測定を行う機会が減ったため、旅費が余ってしまった。また、論文掲載料や英文構成費を計上していたものの、それらを使用することができなかったことも原因である。 次年度の使用計画は以下の通りである。 次年度の使用計画としては、研究活動が再開できる状況が整えば、データ測定のための旅費を活用することを検討する。さらに、論文掲載料や英文構成費を用いて、研究成果の発表を促進する。これらの活動を通じて、研究の遅れを解消し、有意義な成果を目指すことが期待される。
|
Research Products
(7 results)