2022 Fiscal Year Research-status Report
低侵襲治療用医療器具先端に人間の指感覚の付与を目指した触覚センサの研究
Project/Area Number |
21K12796
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
幹 浩文 和歌山大学, システム工学部, 講師 (20403363)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 微細加工 / 圧電センサ / PVDF / 触覚 / 低侵襲 / MEMS |
Outline of Annual Research Achievements |
腹腔鏡(内視鏡)手術やカテーテルを用いた低侵襲治療用医療器具先端に人間の指先と同等レベルの触覚機能を付与し,柔らかくて人間の指先同等の高感度・高空間分解能をもつ新しい構造のマイクロ触覚センサを実現するためには、センサデバイスの構造設計段階でセンシング材料の微細加工特性に関する十分な知見が欠かせない。 2022年度は、デバイスの最適構造設計の具現化に必要な作製プロセスに圧電PVDFのウェットエッチング手法に注目し、DMA(C4H9NO)溶液を圧電PVDFのウェットエッチング用媒体に用いてセンシング材料の微細加工性の実験検証を行った。研究結果、エッチングマスクの開口ラインとg31方向との位置合わせ角度がエッチング後のデバイスセンシング部3次元構造に大きく影響することが分かった。エッチングマスクの開口ラインとg31方向との位置合わせ配置が高分解能を目的とするアレイセンサの素子間ピッチを決めるカギとなることが明らかになった。しかし、単結晶シリコンの微細加工とは違って、エッチング底面の形状が平坦ではなくドームに近い形になっているが、加工プロセス条件とDMA以外のエッチング液候補で再検証を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りに研究を進め,新しい発見と課題の抽出ができ、また波及効果も期待できると想定できるので,おおむね順調に進展しているものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、昨年までの研究を通じて得られた実績と知見をもとに、センシング素子材料のエッチング液をDMA溶液に限定せずに幅広い対象を候補にして、これまでに抽出した課題の解決を図る。エッチング液には、薬品の化学性質をもとに、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの5種類を研究対象に検討する。必要に応じてはドライエッチング手法も導入する予定である。センシング材料の微細加工特性の解明が十分に進んだら、その結果から得られた知見をもとに、センサデバイスの具体的構造設計に進む。つづいて、設計に基づく試作品の作製に必要な加工プロセス設計と検証を行い、再現性と信頼性が保証できる安定した加工プロセス技術の確立を目指す。また、デバイスの試作品を作製し、センサの基本特性の評価を通じて、Cross-talkの振舞などのセンサ性能に関連する詳しい検証実験を行い,必要課題を抽出する。改良を通じて二次試作品を作製し,改良結果の検証実験と再現性確認を行い,高密度アレイ触覚センサに必要なさらなる課題を抽出し、目標の新しい触覚センサの実現を目指す。
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Research Products
(1 results)