2021 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of the respiratory system for improvement of sleep-wake state classification
Project/Area Number |
21K12811
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
辛島 彰洋 東北工業大学, 工学部, 准教授 (40374988)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 睡眠 / 二酸化炭素 / 呼吸 |
Outline of Annual Research Achievements |
睡眠の質が下がると認知機能や免疫機能などさまざまな身体機能が低下することから、日常的に睡眠状態を把握することは重要と考えられている。呼吸は、脳波や心電図等の睡眠ステージの判定に一般的に利用される生体信号と比較して簡便に測定できることから、簡易睡眠ステージ判定に利用しようとする試みがいくつか報告されている。しかしながら、睡眠時の呼吸ダイナミクスには個人差があり判定精度を上げることは難しい。 本研究では、これまであまり調べられてこなかった寝室の二酸化炭素濃度上昇による睡眠時呼吸ダイナミクスおよび睡眠そのものへの影響に注目しているが、今年度は、ヒトを対象として寝室の二酸化炭素濃度と被験者の生体信号を同時に測定する睡眠実験を行った。 まず、寝室の二酸化炭素濃度を測定するための測定器を製作した。市販されているいくつかの二酸化炭素センサの性能を調べたところ、ELT SENSOR社から販売されているNDIR(非分散型赤外線式)型のセンサが高精度で長時間安定に二酸化炭素を記録できることが確認できた。そこで、このセンサとマイコン(M5Stack)と組み合わせて測定器を製作した。 次に、製作した装置を用いて睡眠時に寝室の二酸化炭素測定を行った。さらに被験者に脳波、眼電図、呼吸、活動量を測定するためにセンサを装着していただき各生体信号測定を測定した。測定後、脳波および眼電図より睡眠ステージ判定を、呼吸信号から呼吸周期を、また活動量から睡眠効率を求めた。以上が初年度に実施したことであり現在は、睡眠に関連したパラメータと二酸化炭素濃度との時間関係を詳細に調べている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍により、被験者を実験室の呼ぶことが難しい時期があり、計画していたヒトを対象とした実験を一部実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度実施した睡眠実験を今年度も実施する。被験者数を更に増やしてCO2濃度と睡眠の質との関係を明らかにする。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、被験者を実験室の呼ぶことが難しい時期があり、計画していた実験を一部しか行うことができなかった。また、同じくコロナ禍により出張することが難しく、旅費の支出がなかったことも計画より支出が減った原因である。
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