2022 Fiscal Year Research-status Report
科学普及活動家ルイ・フィギエとフランスにおける心霊主義
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21K12855
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
槙野 佳奈子 宇都宮大学, 国際学部, 助教 (40844808)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 科学普及活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度(2022年度)は「科学普及活動家ルイ・フィギエとフランスにおける心霊主義」として3年間の予定で進行している研究の2年目に該当する。 本研究は、19世紀フランスの科学普及活動家であるルイ・フィギエ(Louis Figuier)の著作を中心に分析し、当時の社会において流行していた心霊主義と、この人物との関係について考察するものである。 ルイ・フィギエは、当時のフランスにおいて、科学知識を大衆向けに分かりやすく伝える著作を多く出版し、人気を得ていた科学普及活動家である。フィギエにとっての科学とはいかなる存在であったのかを考察することで、私たちは日常生活の中で「科学」をいかに認識していくのかという問いについても、現代の視点から検証していくことを試みた。 本年度は特に、19世紀フランスでその発明が公式発表された写真技術とフィギエの関係を中心に考察した。 具体的には、19世紀の批評家たちが当時の写真の陽画技術についていかなる反応を示したのか検証した口頭発表を2件、実施した。また、フィギエが同時代の写真技術等を自らの著作の中でいかに紹介しているのかを考察した論文が2件、刊行された。この2件のうち、1件は文学のアプローチから執筆した論文であり、もう1件は科学史のアプローチから執筆した論文である。このように今年度は文学と科学史、両方の側面から同時に研究を進めることができた。さらに、これまでの研究成果として単著が1件、刊行された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
感染症の流行の影響により、今年度も海外調査はできなかったが、書籍として購入できる資料をできる限り収集して研究を進めることができた。口頭発表2件を実施することができ、査読付論文2件、単著1件が刊行された。
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Strategy for Future Research Activity |
もし海外渡航が可能となれば現地での資料収集を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
感染症の流行の影響で、海外調査が出来なかったため、次年度使用額が生じた。可能であれば次年度に海外調査を実施する。
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Research Products
(5 results)