2022 Fiscal Year Research-status Report
Martin Buber's Biblical Hermeneutics -A Dialogical, Literal, and Historical Approach-
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21K12859
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Research Institution | Toyo Eiwa University |
Principal Investigator |
堀川 敏寛 東洋英和女学院大学, 国際社会学部, 講師 (90748427)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 聖書解釈方法論 / 歴史批評 / 文学批評 / 対話的作用 / グリム童話 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、ブーバーの聖書解釈方法論を、グリム童話の分析に打倒可能かどうか、つまり研究課題の応用可能性に焦点を当てた研究を進めることができた。ブーバーは聖書解釈の際、「歴史・文学・対話」という三つの方法から総合的にテキストを分析するが、それらの分析をするための資料収集を、コロナ禍の関係で海外渡航に支障が出て、行うことができなかった。それゆえ、方法論の応用にポイントを絞り、その研究を進め、成果を査読論文という形で示すことができた。 具体的に『グリム童話』を解釈するための方法論として、伝承の改編過程を調べる歴史的批評、テクストの最終形態に見られる象徴表現を分析する文学的批評、読者にたいするインパクトを大切にする対話的作用を取り上げた。そして具体的なグリム童話テキスト、特に「灰かぶり」「ラプンツェル」「ヨリンデとヨリンゲル」を、三つの方法論から分析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、研究主題であるブーバーの「歴史・文学・対話」方法論を、グリム童話研究に応用可能である点を、査読論文を刊行する形で示すことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
国内で可能な研究を進めることはできたが、当初予定した、海外での資料調査や、研究発表を行うことがまだできていない。次年度は、資料収集のため、予定通り、ドイツ、アメリカ、イスラエルへ訪問し、必要文献を収集する予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していた海外での資料収集が、コロナ禍による制限が未だ閑話しなかったため、成し遂げることができなかった。2023年度には、海外資料収集や海外学会参加を予定しており、そこで使用予定である。
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