2021 Fiscal Year Research-status Report
Empirical studies of discourse effects of natural languages
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21K12985
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
平山 仁美 九州工業大学, 教養教育院, 講師 (40848602)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 形式意味論 / 語用論 / 不変化詞 / 談話効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は自然言語がもたらす談話への効果を実証的に明らかにしていくことを目的にしており、令和元年から令和3年度まで研究活動スタート支援で助成を受けた研究課題「談話効果の構成的分析」を発展させたものである。今年度は1年延長した研究活動スタート支援を用いて行った研究活動の他、当研究課題で新たに開始するプロジェクトの準備として先行研究のサーベイなどを行った上で学会発表への応募を行った。成果は令和4年度に行われる学会で一部発表する予定であるが、概要をここに報告する。 本研究課題をはじめとして他の談話効果に関する先行研究が主に着目しているのは音声言語である。これは、談話効果に限らず他の分野でも同様であるが、音声言語を説明できるだけでは自然言語のすべてを説明できたということにはならない。なぜなら、自然言語には手話言語も含まれるからである。近年、統語・形態・音韻の分野では手話言語への研究が日本を含め諸外国で進められているが、意味・語用論の分野ではまだ不明な点が多い。たとえば、談話に置いても重要な役割を果たす焦点の表し方を取り上げても、手話言語についてはまだまだ研究途上である。その中でも本研究課題では日本で使われている手話言語である日本手話を主に分析する予定である。今年度は他地域で使われている手話言語について扱っている先行研究のサーベイを行った上で、日本手話が持っていると思われる独自の談話における戦略についての分析を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本来は令和2年度まで実施予定であった研究活動スタート支援で助成を受けた課題の進捗が、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響を受け滞ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は学会発表へ採択されたプロジェクトの精緻化を行う。そのためにさらに先行研究のサーベイ及び新たなデータの入手に尽力する。また、他の談話効果と関係すると思われる語彙などについても調査を進め、音声言語との比較も行いたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響が続き、出張による学会参加がなくなったため。
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