2023 Fiscal Year Research-status Report
Syntactic Islands and Island Repair in Ellipsis
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21K13030
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
高木 留美 福岡大学, 公私立大学の部局等, 講師 (90783100)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 島 / 島の修復効果 / 音韻削除 / 統語違反 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、データの収集およびデータの統語的観察を中心に研究を遂行した。 具体的には以下の通りである。 (a) 昨年度に引き続き、島の修復効果に関するデータの収集を行なった。また、更に島の修復効果の例を作成し、インフォーマントによる文判断も行った。島の例は難解な文構造になることが多いことから、インフォーマントにより文判断に差が出ることが多く、引き続きデータの収集が必要であることが分かった。 (b) 失文法症の省略データについては、あまり先行研究や文献を多く見つけることができなかったため、引き続きデータの収集が必要である。 (c) これまで収集したデータを考察し、仮説の検証(仮説A(統語違反が実際生じるが、音韻削除により違反が修復されている)と仮説B(統語違反を引き起こす移動はなく不連続な要素の削除が行われている))の検証を試みた。データをもとに更なる考察を行う必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
また、授業(準備)や育児に多くの時間を割いたため、計画通りにデータ収集や分析を行うことができずに、論文執筆や学会発表にも至ることはなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、以下の(a)-(C)を中心に行う。
(a) 引き続き、島の修復効果に関する先行文献を収集し、データや先行研究をまとめる。また必要に応じて、インフォーマントによる文判断も行う。 (b) 失文法症の省略データについてこれまでの先行研究や文献を収集し、残留要素の移動と省略データの容認度の間に相関関係が見られるかを観察する。 (C)仮説の検証を行い、研究成果を論文または学会や研究会等での発表を目指す。
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Causes of Carryover |
2023年度は、授業や育児等が中心になり、当初計画していた計画通りに研究が進められなかったこと、また、計画していた学会等にも参加できず、次年度使用額が生じた。2024年度は研究に必要なパソコンや本の購入を行うことを計画している。また、学会への参加も行う予定である。
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