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2022 Fiscal Year Research-status Report

技能実習生の日本語学習動機づけの形成プロセスに影響を与える環境要因

Research Project

Project/Area Number 21K13039
Research InstitutionJ. F. Oberlin University

Principal Investigator

長谷川 有希  桜美林大学, グローバル・コミュニケーション学群, 特任講師 (60868644)

Project Period (FY) 2022-02-01 – 2026-03-31
Keywords日本語教育 / 技能実習生 / 学習動機 / 環境要因
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は技能実習生が継続的に日本語学習する環境要因について学習動機との関係から明らかにするものである。2022年度は初年度ということで、第二言語習得における学習者個人の学習動機に関する理論的な文献調査および、日本語学習者の学習動機に関する先行研究の調査を行い、研究課題の抽出を行った。この文献調査とその結果に関しては、先行研究レビューとして研究ノートを執筆し、その論文は2022年3月に発行された。
また、2023年度の技能実習生に対するインタビュー調査と質問紙作成の計画に向けた準備を行った。まず、すでに調査協力に前向きな回答を得ていた熊本県の実習生受け入れ機関を訪問し、ヒアリングおよび調査協力の打診を行った。ヒアリングでは、技能実習生の日本語学習の学習意欲が落ちる実態や学習を希望する実習生等について、受け入れ機関からの視点による実態について情報を収集することができた。そして、調査協力について何度かの協議の結果、12月には、受け入れ機関(熊本県)で技能実習生のインタビュー調査を実施する調査協力の内諾を得られたものの、2月に正式な依頼をしたところ合意を得ることができなかった。
ただし、熊本県の技能実習生の入国前研修を行う茨城県の学院を紹介してもらい、その学院に何度かの訪問を重ね、話し合いをした結果、茨城県で実習に従事する技能実習生への質問紙配布による調査協力の内諾を得ることができた。また、従事する農作業によって質問の聞き方も異なるため、学院で学ぶ技能実習生の就労生活についてヒアリングをし、質問紙でどのような質問を作成すればよいのかある程度のイメージを描くことができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画書のとおり、文献調査と先行研究レビューを執筆したことが大きな理由である。
研究計画書を作成した当初の研究協力者との話し合いがうまく進まなかったため、研究方法や調査対象者の見直しが求められたが、研究計画当初の目的や先行研究レビューを執筆した際に得られた研究課題を明らかにすることに対して影響がないことが確認されたため、現在までの進捗状況は計画通りに進んでいるとした。

Strategy for Future Research Activity

当初の研究計画では、ベトナム人技能実習生を対象に日本語学習動機に影響を与える環境要因ついて明らかにすることが目的であった。しかし、調査協力者が変わった結果、いくつかの点に変更が出てきた。まず1点目は、インドネシアと中国からの技能実習生が調査対象となったことである。当初の研究目的と理論的な貢献について再検討を行った結果、継続的な学習動機に影響を与える環境要因を明らかにするという最終的な研究目的に関して、国籍の違いは大きな問題ではないと判断された。また、調査対象者は国籍を統一したほうがよいという考え方に関しては、今回、インドネシアの技能実習生100名程度からアンケート調査の協力を得られる状況であるため、今後、国籍の特徴を明らかにする場合、インドネシアを対象として研究を進める予定である。
2点目は、研究計画ではインタビュー調査をして調査項目を作成する予定であったが、インタビュー調査の協力を得られない状況となった点である。この課題に関しては、調査協力者である茨城県の学院では組合としての機能も果たしているため、技能実習生と綿密なコミュニケーションを行っている。彼らからのヒアリングを重ねることで、質問項目の作成につなげる予定である。また、技能実習生を対象とした質的研究が多く重ねられているため、先行研究の知見も活用する。
また、2023年度中に技能実習制度が廃止されるとの情報を得ている。対象として想定していた「技能実習生」がいなくなることから、「就労者」として今後キーワードを改め、それに伴う研究枠組みを修正する予定である。

Causes of Carryover

今年度、統計ソフト等の購入を検討していたが、12月頃からPCの調子が悪くなったことや調査協力者との話し合いが難航していた状況を受けて必要な物品を買い控えた。次年次に見通しがつくため、その時期に合わせて必要な物品を揃える予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] 技能実習生の日本語学習動機づけの研究動向と展望2023

    • Author(s)
      鍋島有希
    • Journal Title

      桜美林大学研究紀要.人文学研究

      Volume: 3 Pages: 271 - 280

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2023-12-25  

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