2021 Fiscal Year Research-status Report
国際ボランティア参加者の第二言語を使用した異文化協働による学び
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21K13082
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
出口 朋美 近畿大学, 法学部, 准教授 (90708538)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 国際ボランティアプロジェクト / 異文化協働 / 英語学習 / カンボジア / コミュニティオブプラクティス / アクティブラーニング / 異文化コミュニケーション / 異文化学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は新型コロナウィルスの影響で、当初実施予定であったフィールドワークが中止になったため、オンラインでのボランティアプロジェクトを下記の通り実施し、データ収集をおこなった。 4月:Learning Is Fun代表の中村健司氏の協力により、カンボジアのCambodian Children's Destiny (CCD)を紹介してもらった。打ち合わせをし、ボランティア活動の内容の決定(英語の授業をCCDの子ども達に行う)。 5月:異文化協働チームを作るため、近畿大学とドイツのデュースブルグエッセン大学から参加者を募集し、日本人2名、ドイツ人2名が参加者となった。 6月・7月:週1回のスタッフミーティングの開始。ミーティングには毎回、学生参加者とLearning Is Funの中村氏も参加した。データ収集のため、Zoomでの会話は全て録音された。ミーティングでは授業の内容(ディスカッションのテーマやゲーム)が決められた。スタッフミーティングはリハーサルも含み、本番までに7回行われた。これに加えて、事前インタビューを各参加者におこなった。 8月2日-6日:CCDの子ども達を18名を対象に、授業が行われた。授業の様子はデータ収集のために全て録画された。 8月:事後スタッフミーティングを行い、参加の感想、学んだことなどを共有した。その後、各参加者に事後インタビューを実施し、プロジェクト参加を通して学んだことについて自由に話してもらった。ミーティングやインタビューはデータ収集のために全て録画された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナの影響で当初予定していたフィールドワークが実施できなくなったが、すぐに計画を切り替え、オンラインでできることを検討し、その結果、Cambodian Children's Destinyの協力を仰ぐことができた。プロジェクトは予定通りスムーズに行われ、データ収集が期待以上にできた。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目となる今年は昨年収集したデータを分析する。音声・動画データの文字起こしをし、プロジェクトを①異文化協働チーム内のコミュニケーションと②CCDの子ども達とのコミュニケーションの二段階に分別し、分析を行う。 ①では、異文化協働チームがどのように英語でコミュニケーションを行っているのか、そのプロセスに注目する。また、各参加者のチームにおける役割の変化にも着目する。特にLearning Is Funの中村氏と参加者とのコミュニケーション、ドイツ人と日本人学生のコミュニケーションに着目する。 ②では、ボランティア本番でCCDの子ども達と異文化協働チームのコミュニケーションに注目する。特に1日目から6日目までどのように活動の様子が変化したのかについて分析を行う。
データ分析と先行研究を同時に行うことで論文執筆に取り掛かることを目標とする。
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Causes of Carryover |
当初の計画ではフィールドワークに行く予定であったが、協力者の国際教育交換協議会がコロナの影響で国際ボランティアプロジェクトの中止を決定した。そのため、個人的に知り合いであったLearning Is Fun代表の中村健司氏に依頼し、カンボジアの教育団体、Cambodian Children's Destinyの協力でオンライン国際ボランティアを立ち上げることになった。オンラインでの活動は対面のフィールドワークと比較して、安価に実施することができたため、次年度使用額が生じる結果となった。
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