2021 Fiscal Year Research-status Report
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21K13221
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
小谷 昌子 神奈川大学, 法学部, 准教授 (80638916)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 自由診療 / 非標準医療 / 医療に対する法規制 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、医師のなす自由診療に関し、とくに悪性腫瘍に対して未確立の非標準医療がなされた事案に関する裁判例の検討を行なった。この結果についてまとめる論文を現在執筆中であり、内容の詳細は控えたい(順調にいけば2022年度秋頃公表予定)。もっとも、このような医療について民事医療事故訴訟による事後的な救済では不十分な面があることを指摘できるのではないかと考える。 また、医師法第17条に関する研究も継続的に行った。これは、医師以外の者がなす代替補完医療に対する規制としても位置付けられるが、医療として無資格者が何らかの施術を業としておこなう際には医師法17条違反として処罰の対象となりうるが、医療ではないものとして施術をなすとき、これは処罰の対象ではないことから人体にとり危険な施術であっても「野放し」になるという問題がある。この点につき、その危険性に応じた立法的解決が必要である旨を指摘した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響で、海外での調査を見送ったものの、当初の予定通りに裁判例の検討などを進めることができたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度の成果をまとめた論文を引き続き執筆する。その後、米国における innovative therapy に関する議論について調査する予定である。この内容については、研究ノートもしくは論文として執筆し、公表したい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響で出張をとりやめたため。
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Research Products
(2 results)