2021 Fiscal Year Research-status Report
Study of Public Opinion Dynamics in Japan Using Weekly Cabinet Approval and Party Support Rate Data
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21K13233
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
三輪 洋文 学習院大学, 法学部, 准教授 (20780258)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 世論調査 / 内閣支持 / 政党支持 / 世論調査集積法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,研究実施計画で予定したとおりに,新聞やテレビ局などの報道機関が実施してきた世論調査の結果の網羅的収集を進めた。5人のリサーチアシスタントに依頼して,読売(・NNN),朝日,毎日,日経,産経・FNN,NHK,JNN,ANNの世論調査のうち,内閣支持率と政党支持率が尋ねられたものについて,その結果と調査方法に関する情報を新聞データベースや各社のウェブサイトから収集してもらい,一部についてはダブルチェックも済ませた。収集対象は基本的に2000年代に入ってからのものであるが,読売,朝日,日経については1990年頃まで遡っての収集を完了し,データベースに世論調査結果がまとまっている毎日については全ての収集を終えた。 当初に予定していたように,本年度はこれらのデータを用いた本格的な分析までは行わなかったが,本課題に関連するものとして次の2つの研究を行った。(1) 日本統計協会の月刊誌『統計』から依頼を受けて,同誌にコロナ危機下の世論に関する研究動向のレビュー論文を執筆した。その中で,本研究課題の鍵となる世論調査集積法による簡単な分析を行い,新型コロナウイルスの新規感染者数と2020年1月以降の内閣支持率との間には必ずしも明確な関連が見られないことを示した。この分析を行う過程で,ある報道機関で世論調査を担当する記者の方と有意義な情報交換をする機会をもつことができた。(2) 研究代表者が関わる別の研究課題との関連で,公明党議員の国会での発言内容が連立パートナーである自民党の支持率によってどのように影響を受けるかに関する分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
世論調査データの収集をほぼ計画通りのペースで進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,収集した世論調査データのダブルチェックを済ませて,先行研究も参考にしながら,新聞データベースで本文検索ができない時期まで遡ってデータを収集する。資料へのアクセスが難しい時事通信社と共同通信社のデータについては,これらの調査に詳しい知己の研究者とも相談しながら収集方法を検討する。 研究実施計画に従って,次年度以降は収集したデータを用いた本格的な分析にも着手する。まずは,過去に学会報告論文を書いたことのある旗下集結効果に関する研究について,分析をアップデートし,海外学術誌に投稿可能な状態まで持っていきたい。研究実績の概要に示した(2)の研究についても,論文を執筆して海外誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
一部のリサーチアシスタントの作業が年度内に終わらなかった。次年度に完了し次第,謝金を支払う。
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