2023 Fiscal Year Research-status Report
Institutional Design of Multilateral Agreements for Promoting Environmental Innovation
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21K13291
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Research Institution | Fukuoka Women's University |
Principal Investigator |
梶田 知沙 福岡女子大学, 国際文理学部, 講師 (90756503)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 環境技術協定 / 国際環境協定 / 応用ゲーム理論 / 環境政策 / 環境イノベーション / 気候変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終目標は,環境イノベーションを妨げる現実的要因(1.技術採択便益のスピルオーバー;2.技術採択便益の不確実性;3.国の非対称性:先進国と途上国)が環境技術協定に与える影響を考慮したうえで,より適切な協定枠組みを提案することである.京都議定書型の排出削減協定の加盟インセンティブを高めるためのひとつの方法は,環境イノベーションによって排出削減費用を引き下げること考えられているが,既存研究が提案した環境技術協定が現実に導入された場合,環境イノベーションが十分に達成されないことが懸念される.なぜなら,これらの既存研究では環境イノベーションを妨げる現実的要因の影響が十分に考慮されていないからである. 研究計画3年目である2023年度は2つのプロジェクトを進めた.1つ目は初年度から実施しているプロジェクトであり,技術採択便益のスピルオーバーが技術協定に与える影響についての検討である.具体的には,論文の加筆・修正作業を行い,英文校閲まで終了した.2つ目のプロジェクトは,国の非対称性が環境技術協定に与える影響の検討である.特に,先進国から途上国に対する資金譲渡制度が各国の加盟インセンティブを高めるか否かについて検討する.もし否の場合はそのメカニズムを解明したうえで追加的な政策について提案を行う.2023年度は,既存研究の整理と理論モデルの構築および分析を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年11月1日まで産休・育休を取得しており,当初の計画通りに研究活動を行うことができなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
1つ目のプロジェクトである技術採択便益のスピルオーバーが技術協定に与える影響について検討した論文に関しては,査読付き国際学術雑誌への掲載を目指す.2つ目のプロジェクトである国の非対称性が環境技術協定に与える影響の検討については,引き続き理論モデルの構築および分析を行ったうえで,フルペーパーの完成を目指す.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,産休・育休取得により研究を中断していた期間があったためである.今後の使用計画としては,GPU搭載の計算用PCの購入費用や学会参加の旅費,英文校閲費用にあてる予定である.
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