2021 Fiscal Year Research-status Report
Formation of a hierarchical flight network and air transportation policy that takes into account the interaction between the layers
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21K13302
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
森本 裕 甲南大学, 経済学部, 准教授 (70784057)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 空港 / 航空会社 / 航空ネットワーク / ネットワーク外部性 |
Outline of Annual Research Achievements |
旅客の空港選択や移動経路決定に関する先行研究や書籍を読み、本研究テーマについてレビューをおこなった。理論面では、広く利用されている経済モデルについて理解を深めるとともに、自らが分析したい対象にどのように応用することができるかについて検討した。実証面では、どのようなデータが利用されているかについて学び、また、それらのデータをどのようにして取得することができるかについて調べた。これらは、研究を開始するにあたっての「下調べ」である。
続いて、旅客の空港選択について試行的な理論分析をおこなった。より適切に旅客の意思決定を反映させたモデルとなるよう、理論モデルの調整をおこなった。具体的には、発着地として利用可能な空港の数について検討した。空港の数が少なければ数学的な演算が簡単になる反面、旅客の多様な意思決定を分析することができない。逆に、空港の数を多くすると、現実的なモデルとなる反面、数学的に深い分析ができなくなる。このトレードオフのバランスがとれる空港数は、3程度であることが分かった。
2021年度の研究で困難であった部分は、旅客の多様性を考慮するという点であった。移動目的や所得水準によって意思決定の傾向が異なるが、これらをすべてモデルに反映すると複雑になりすぎるという問題がある。そこで、先行研究に倣って、旅客のタイプを「業務」と「余暇」の2種類に分類するにとどめることとした。今後、モデルを精緻化するにあたって、どの要素をどこまでモデルに含めることとするかは検討課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
育児のため、多くの時間を研究に費やすことができなくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、引き続き理論モデルの構築を進める。2021年度は旅客の意思決定に注目したが、今年度は航空会社と空港という供給側に着目したい。
また、航空情報会社であるOAGのデータを利用して、実際の旅客流動の状況を確認する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により、外国への出張が不可能であるため。
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