2023 Fiscal Year Annual Research Report
南アジアにおける幼児死亡率の不平等性とその推移に関する実証研究
Project/Area Number |
21K13318
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
相澤 俊明 北海道大学, 経済学研究院, 准教授 (00892192)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 健康の不平等性 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度においては、前年度に引き続き、統計分析のプログラムの開発、データの分析を行った。本研究のテーマである、「南アジア地域における幼児死亡率の社会経済的な不平等性」を定量的に扱うためのフレームワークを整理し、家計の社会経済状況に応じた幼児の健康格差を分析した。具体的には、年度の前半では、シャプレー値分解と呼ばれるミクロ経済学のゲーム理論を、不平等性指標の分解分析に応用した、プログラムコードを書き、デバッグ作業を行った。プログラムは問題なく走るようになったが、分析に使用する変数の数が増えると推定に必要な時間が指数関数的に増える(これ自体は理論通りであらかじめ予測されていたことである)ため、今後は少しでも解析に必要な時間が短くなるような効率的なプログラムに修正していくことで、実装に耐えるプログラムに仕上げることが課題として残っている。年度の後半には、南アジアの国々の間で国際比較可能な大規模家計調査データをさらに整理し、新しく追加されたデータを利用した実証分析をおこなった。分析の結果は国内のセミナーや国際学会で発表し、国際誌への投稿の準備を進めているところである。研究期間全体を通じて、研究テーマに関する複数編の論文を執筆することができ、国際学会、国内学会での発表をおこなうことで、国内外の研究者からの有益なコメントを得ることができた。研究成果は欧米の国際誌(Economics and Human Biology誌、Health and Health Policy Planning 誌)に採択された。
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Research Products
(1 results)