2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K13327
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Research Institution | Nishogakusha University |
Principal Investigator |
今井 悠人 二松學舍大學, 国際政治経済学部, 講師 (60732229)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 数理ファイナンス / 計算ファイナンス / FPGA |
Outline of Annual Research Achievements |
金融計算におけるFPGAの適用事例を収集していく期間と位置付ける。Plain vanillaオプションを対象に解析を行う。Black-Scholesモデルでの知見を生かし、より複雑なモデルでFPGA(Field Programmable Gate Array)がCPU、GPUよりも高速かつ低消費電力で計算が可能であるということが示せるように研究を行っている。本年は広く先行研究のサーベイを行うとともに、FPGAの特性を最も活かせる対象は何かを把握することに重点をおいた。FPGAは汎用的なCPU、GPUとASICとの中間に位置するデバイスである。FPGAもASIC(特定用途向け集積回路; Application Specific Integrated Circuit)同様、求める機能のためには回路を専用設計しなくてはならない。CPUやGPUとFPGAが最も異なるのはこの点である。そのため、ディジタル回路設計の観点からも研究対象と内容の整理を行なった。併せて高位合成とHDLの簡単なプログラムを実装するために最低限の計算環境の構築を行った。最低限の環境となったのは、COVID19及びロシアのウクライナ侵略等の影響によりGPUやFPGAをはじめとした半導体の入手が困難となっているためである。計算素子価格の高騰と入手困難性に対応するため、最新のGPUとFPGAの導入は2022年度に先送りした。また、国内の研究集会において研究発表を1件行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID19及びロシアのウクライナ侵略等の影響によりGPUやFPGAをはじめとした半導体の入手が困難となっているため。また、国内外の学会や研究集会が対面形式で実施されないことに伴う情報共有の難しさも進捗が遅れている要因の一つである。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従い、より複雑な金融派生商品の価格づけ問題へと拡張する。具体的には、knock out(in) オプション、digital オプション、American オプション、basket オプションなどである。そのほ かにも、実務において重要な製品は何かを実務家から聞き取り、研究を行う。また、最新のFPGAボード及び必要十分な性能を持つGPUボードを導入する。
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Causes of Carryover |
COVID19及びロシアのウクライナ侵略により計算機部品の入手が困難となったため。また、国内国外を問わず研究出張が不可能であったため。
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