2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K13362
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
高木 修一 富山大学, 学術研究部社会科学系, 講師 (00803462)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 製品改良 / 製品開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は製品改良の理由について解明することである。「マイナーチェンジ」や「部分改良」、「リニューアル」、「リモデル」、「バージョン変更」などの様々な言葉で表現される製品改良の理由について、学術的観点から解明することを試みるものである。 初年度は研究実施計画の通り、資料調査を通じて製品改良の事例収集、学術的な定義や分類の検討を行った。コロナ禍であったため現地確認や複写が必要な資料の収集は不十分な状況ではあるが、遠隔複写やインターネットを利用した資料収集、整理は一定程度行うことができた。このような資料収集・整理および検討を通じて、複数の事実や検討必要事項が明確となった。 例えば、業種・業界ごとに同じ改良に関する言葉でも違う意味で用いられていることが計画段階から予想されていたが、その確認を行うことができた。一方で、当初の研究計画では想定していなかった事柄として、インターネット上の製品・サービスの改良を認識した。この種の製品の改良はかなり独自性があること、端的にはオープンソースソフトウェアのように集合知で改良が行われ続けるもの存在が明らかとなった。これらを踏まえ、研究枠組みの拡大や修正が必要となることが明確となった。本年度に事例収集や概念整理、研究枠組みの修正を行うことができたことは、次年度以降に行う実証的なデータ収集や分析を進めるにあたって非常に有益である。 研究計画の通り、初年度は次年度以降の研究の基礎固めを行うことに重点を置いているため、学外公表を行った研究成果は存在しない。しかし、次年度に開催される国際学会には既に採択されており、研究成果を随時公開する準備は行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍により想定通り収集できなかった資料も存在するが、製品改良に関する事例や先行研究を整理し、製品改良に関する概念の整理や検討を行うことは概ねできた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの概念整理を元に、製品改良の理由について検討を行う。コロナ禍の社会状況によって研究方法は多少変動するが、インタビュー調査やアンケート調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により直接の資料収集や学会参加ができず、出張費用がほとんど発生しなかった。また、研究の進展に伴い購入する資料や機材の再検討が必要となった。 次年度は今年度の研究内容を踏まえて資料や機材の購入を進めるとともに、アンケート調査などを行う。コロナ禍の状況によるが、直接の資料収集や学会参加も行いたい。
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