2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K13367
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岸野 早希 九州大学, 経済学研究院, 講師 (00802406)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 人材育成 / 働き方改革 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は近年の働き方改革や2020年以降の新型コロナウイルスの感染拡大を受けた働き方の変化(在宅勤務といったテレワーク)により、管理職の役割や部下の育成がどのように変化しているのかについて理論的検討及びインタビュー・質問紙調査を通じて明らかにすることである。 管理職の重要な役割の1つとして部下育成があるが労働時間の見直しや働き方の柔軟化により育成に充てる時間や育成手法が変化していることが想定されるため、令和3年度はこの点についての実態を把握するため、文献収集や学会の調査企画への参加によって得られたデータにもとづく分析を行なった。この分析では管理職の役割である、構造づくり、配慮、育成、変革、プレーヤーの5つについての優先順にと時間配分に関するデータを用い、「管理職は部下育成を他の役割と比較してどの程度重視しているか」、「管理職は育成に時間をかけることができているのか」という点について記述統計を行なった。 この研究成果について2022年3月に開催された国内学会のシンポジウムにて申請者により報告された。この報告を通じて、実務家および国内外の研究者と議論を交わすことができた。 令和4年度は、令和3年度の文献研究や分析を継続し、より深化させていきたい。また、今後実施する調査のためのリサーチクエスチョンの精緻化を行うと共に、調査対象となる管理職へのインタ ビューや質問票調査を実現するために調査先の探索を行いたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画において令和3年度は文献研究を行い理論的基盤を確立する計画であったが、理論的基盤の確立に至っておらず、リサーチクエスチョンのさらなる精緻化が必要である。しかしながら、当初は計画していなかったデータ分析を行なったことや、シンポジウムで報告したことにより、今後の研究に有益な知見を得ることができた。ただし、本来の計画に則った理論的基盤の確立はできていないため「やや遅れている」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は昨年度の文献研究を引き続き行い、理論的基盤を確立することに加え、今後実施する調査のためのリサーチクエスチョンの精緻化を行う。また、調査対象となる管理職へのインタビューや質問票調査を実現するために調査先の検討を行う。
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Causes of Carryover |
文献研究の進捗が遅れたことや、新型コロナウィルス感染拡大により出張が制限されたことが理由である。令和4年度は文献研究を進めるともに、可能であれば出張を実施し、研究内容について意見交換を行う予定である。
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Research Products
(1 results)