2021 Fiscal Year Research-status Report
Empirical Research on Mechanism of Accessible Decision-Making
Project/Area Number |
21K13368
|
Research Institution | Advanced Institute of Industrial Technology |
Principal Investigator |
細田 貴明 東京都立産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 准教授 (10846744)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 納得 / 意思決定 / 目的意識 / 記述理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、意思決定における納得という概念に着目したモデルの構築とそのメカニズムを明らかにすることを目的とし、従来のサイモン理論における満足化モデルを拡張する意思決定における「納得」という概念に着目したモデルの構築を行うことを目指すものである。 本研究では、1. 実務家の意思決定過程データ収集のためのフィールドワークを通した意思決定過程の言語化、2. 実務的意思決定の仕方に対する新しいモデルの開発、3. 開発したモデルに対する妥当性の評価、の3つの研究課題を研究期間内に実施する計画である。本年度は、本来であれば1のフィールドワークを中心に、実務家のありのままの意思決定のあり方を観察し、分析することを予定していたが、コロナウイルス感染症の影響により困難となったことから、2におけるモデル開発に必要な基礎研究の実施に取り組みを行った。まず、意思決定における目的意識のあり方について、事例分析を行い、その比較を通して、文化背景による違いが存在することを明らかにし、納得感への影響の存在が伺えることを明らかにした。加えて、そもそも意思決定問題の設定をどのように行い、どこまで問題に取り組むことで意思決定者が納得するのか、について分析を行った。以上の活動から、意思決定における納得という概念の構築に必要な基本的な理論の整理を行うことができた。これらの成果をもとに、海外ジャーナルへの投稿、および国際会議等での発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウイルス感染症禍の影響を最小化するために、フィールドワークに先行して、新しいモデルの開発のための基礎理論の確立に向けた検討を進めることができたから。
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度からの継続研究として、基礎理論の確立を行いながら、今後の実務家の意思決定の観察のためのフィールドワークの実施を行う。
|
Causes of Carryover |
年度末における学会参加を予定していたが、次年度に繰り越したため。
|