2022 Fiscal Year Research-status Report
新規大卒者の職業能力形成を促す要因に関する縦断的研究
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21K13372
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
高崎 美佐 お茶の水女子大学, 学生・キャリア支援センター, 講師 (20894877)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 早期離職 / 社会人基礎力 / リアリティショック / 初期キャリア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、大卒者の新卒入社後数年間の職業能力形成に影響を及ぼす要因を①(組織ではなく)仕事に対する意識や行動などの個人要因、かつ②入社前からの連続性を踏まえて明らかにすることが目的である。この目的を達成するために大学卒業・大学院修士課程修了年度、卒業1年目、卒業3年目に調査を同一対象に対して実施することを計画していた。 初年度である2021年度は、就職活動を終え2022年4月に正規の社員・職員として就職予定である大学生/大学院生に対して「大学生活と就職活動に関する調査」を実施し、2600名から回答を得た。2022年度は、第1回調査の回答者かつ調査モニター登録を継続している者に対して「現在の仕事に関する調査」を就職から9カ月が経過した2022年12月下旬に実施した。「現在の仕事に関する調査」の内容は、調査時点での就業状況、新入社員研修、働き方、初任配属先、キャリア展望などである。複数回のリマインドを行い、3週間程度回収を続けたものの、調査委託先の想定よりもモニターの脱落が多く最終回答者数は612名であった。 詳細の分析は終わっていないが、単純集計において612名のうち入社9カ月時点で10%程度が離職していることが確認できた。この新卒後1年目の離職割合は、厚生労働省が公表している新卒者の離職率とほぼ一致しており、回収数は少ないものの有用であると考えている。 従来、経営学分野における新卒者を対象とした研究は、就業継続者か離職者のいずれかに焦点を当てたものが多かった。第1回と第2回調査によって新卒者の離職を含めた職業能力形成と大学生活との関連性を明らかにする上では貴重なデータが収集・蓄積できたと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で示した通り、卒業後1年目に想定していた回収数と比較すると回答モニター脱落が多かった。しかし、厚生労働省が公表している「新規大卒就職者の離職状況」でも大学卒業後1年目の離職率は10.6%と今回調査で収集したデータの集計結果と大きな乖離はない。今後の分析プロセスで収集したデータの精査とクリーニングを実施予定であるが、現時点では分析上の大きな問題はないと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度はこれまでに収集したデータの精査と分析を行う。 特に卒業年度調査単体の分析を優先して実施しつつ、パネルデータとしての整備を行う。 また、卒業後3年次調査時点でのデータ確保に向けて、回答者を補充できるよう追加調査を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
研究実績で記載した通り、Web調査での回答数が想定より下回った。Web調査は回収数に応じた請求になるため、支出が少なくなった。 2023年度に追加調査実施を検討する。
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