2021 Fiscal Year Research-status Report
A Study of Negative Consumer Reaction and its Mitigation on CRM
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21K13392
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
太田 壮哉 近畿大学, 産業理工学部, 准教授 (50756020)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | CRM / cause related marketing / SDGs / 選択型コンジョイント分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では日本の消費者のCRM(Cause Related Marketing)対象商品に対するネガティブな購買態度(マイナスの支払意思額)を緩和させるために,どのような情報を事前に提供すべきなのかについて,調査・分析を行っていくことを目的としている。情報としては,企業のCRMへの利他的な動機(一時的なものでなく,継続的に真摯に当該CRMの活動を行っている)と支援先(海外の貧困問題への支援vs. 日本の貧困問題への支援の2条件)の情報を対象とする。本情報を商品選択前に提示された場合,「ネガティブな購買態度はどの程度緩和されるのか」,「海外の貧困問題への支援と日本の貧困問題への支援の2条件間でその緩和効果にどのような差が生じるのか」を最終的に明らかにしていく。 令和3年度では,「海外の貧困問題への支援と日本の貧困問題への支援の2条件間でその緩和効果にどのような差が生じるのか」に関する調査設計の検討を行った。具体的には,事前情報として提示する「貧困問題への支援」の内容についての吟味を行った。「貧困問題」の対象としては,「コロナの長期化による相対的貧困状態にある子どもの支援」ということことにする予定であった。しかし,本研究領域の専門家の方々に本調査内容についての意見をいただいたところ,「『相対的貧困解決の取り組み』というよりは、具体的な取り組みを紹介したほうがよい」というご指摘,さらには「貧困の場合、日本と外国で前提条件(物価、社会保障制度など)が異なるので、同一の状況を設定するのが難しいのではないか」というご指摘をいただいた。そして,それら双方のご指摘を反映させたものを完成させ,それ以降は,細かい点のブラッシュアップを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は,令和3年度でアンケート調査を行う予定であったが,当該研究領域における専門家の方々の意見によりアンケート調査内容においていくつかの欠陥があることが発覚した。そのため,令和3年度はアンケート調査設計の精緻化に勤めた。アンケート調査の実施に関してはすぐにでもできる状態ではあるが,本調査結果がより有益な調査結果になるようアンケートの実施は次年度に実施することにした。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度に精緻化に勤めたアンケート調査の実施を行う。 アンケート調査における回答者の収集は,株式会社マクロミルが運営するウェブアンケート作成サービスQuestantのGMOリサーチを利用する。本サービスでは,GMOリサーチが運営するインターネットリサーチ用パネル「Japan Cloud Panel」のモニタに対してQuestant上で作成したアンケートの配信・回収を行うことができる。 アンケート実施後,選択型コンジョイント分析により分析を行い,その分析結果を海外の学術雑誌に投稿することを予定している。
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Causes of Carryover |
令和3年度は本研究内容に関するアンケート調査を実施する予定であったが,アンケート調査内容においていくつかの欠陥が発覚したため,アンケート調査は実施せず,アンケート内容の精緻化に勤めた。本年度では,その次年度使用額を用いてその精緻化したアンケート調査を実施する予定である。
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