2022 Fiscal Year Research-status Report
統合報告とマネジメントコントロールシステムの統合による成果の検証
Project/Area Number |
21K13397
|
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
細田 雅洋 立教大学, 経営学部, 助教 (50733888)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 統合報告 / 統合思考 / 統合報告書 / マネジメント・コントロール・システム / 組織パフォーマンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,管理会計領域においてこれまでほとんど研究がなされてこなかった統合報告に着目し,統合報告とマネジメント・コントロール・システムとの統合の成果を明らかにし,新たなマネジメント・コントロール・システムの枠組みを示すことである。本研究は,財務会計を主として議論される統合報告について,従来の管理会計領域の知見を基礎としながら,企業の非財務情報を反映する企業の社会的責任(Corporate SocialResponsibility: CSR)やサステナビリティ (Sustainability)の知見を取り込んだ学際的研究である。本研究期間では統合報告書を発行している日本企業をリサーチサイトとし,質的・量的研究により,統合報告とマネジメント・コントロール・システムの統合の度合を探索したうえで,その統合による成果について検証する。 2022度の実績は以下の3つである。まず,2021年度に実施したインタビュー調査について不足している内容を洗い出し,追加のインタビューに必要な事項をまとめた。加えて,新規のリサーチサイトに調査を依頼し,インタビュー調査を継続している。 次に,統合報告とマネジメント・コントロール・システムとの関係に関する先行研究の資料の収集を行った他,視点を広げ,サステナビリティ報告とマネジメント・コントロール・システムに関わる資料収集を行った。 最後に,統合報告,マネジメント・コントロール・システム,組織パフォーマンスに関わる先行研究を収集し,2023年度に実施予定のアンケート調査の質問項目について検討を図った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
進捗状況が遅れている理由として,他の研究プロジェクトの成果発表を優先した結果として,2022年度は本研究課題に多くの時間を費やすことができなかったことが挙げられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として以下の2つを挙げる。 第1に,インタビュー調査にもとづく論文執筆のため,既存のリサーチサイトに対して追加のインタビュー調査の依頼をするとともに,新規のリサーチサイトを確保できるよう調査依頼を実施する。そのうえで,2023年度中に学会報告または論文投稿を行い成果報告ができるように努める。 第2に,統合報告,マネジメント・コントロール・システム,組織パフォーマンスの関係に関わる量的研究を展開できるよう,質問表を作成し,2023年度中にデータの収集と分析を行うことを目指す。
|
Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由として,他の研究プロジェクトの成果発表を優先した結果として,2022年度は本研究課題に多くの時間を費やすことができなかったことが挙げられる。 2023年度はインタビュー調査にもとづく成果発表を通じて予算を執行していく。加えて,アンケート調査を実施をする過程で予算を執行していく。
|