2021 Fiscal Year Research-status Report
経営者の特性と管理会計システムの導入および利用の状況との関係
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21K13403
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
窪田 嵩哉 東北学院大学, 経営学部, 講師 (40881545)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 管理会計 / 経営者の特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は日本企業において、経営者の特性と各企業における管理会計システムの導入・利用との関係を明らかにすることである。特に本研究では国内のスタートアップ企業に焦点を当てる。それを通じて比較的経験的証拠の少ないスタートアップ企業における管理会計実務の在り方を調査する狙いもある。 2021年度は、大きく分けて二つの研究活動を行った。第一に、過去に実施した調査のデータを用いて、経営者の特性と企業内の会計情報システムとの関係を検討した。分析を通じて、比較的若い経営者が新技術による会計情報システム(クラウド型会計システム)を導入する傾向にあることが示唆された。加えて、経営者が会計情報に対して持っている興味の程度が、会計情報システムへの投資および企業内の各種会計業務の在り方に影響していることが示された。さらにこれらの研究結果をまとめ、論文の公刊に向けて執筆、査読対応などを行った。 第二に、今後の研究に関わる先行研究のレビューを実施した。先行研究は、分析の対象とする経営者について、個人に焦点を当てるものとグループ(経営陣)に焦点をあてるものがある。経営者個人を対象とする先行研究については、本研究課題の実施前にレビューを実施済であった。そこで本年度はグループ(経営陣)の特性に焦点を当てている研究を中心にレビューを実施した。また実施したレビューについて取りまとめ、レビュー論文の形での公刊に向けた準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、過去に実施した調査のデータをもとに経営者の特性と企業内の会計情報システムとの関係について検討することができた。また、経営陣の特性に焦点を当てた先行研究についてもレビューを実施することができた。他方で、予定していた質問紙調査が実施できなかったことが課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
質問紙調査が実施できていない点が課題として挙げられる。これについてはすでに実施した先行研究のレビューを踏まえ、今年度中に実施する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響で、予定していた出張や調査が行えなかったことによって生じた。助成金は今年度の研究において質問紙調査の実施および可能であれば出張に使用する予定である。
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