2021 Fiscal Year Research-status Report
競争のモデルによる相対的業績評価における比較対象の設定に関する研究
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21K13409
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Research Institution | Momoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
濱村 純平 桃山学院大学, 経営学部, 准教授 (30803580)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 相対的業績評価 / 業績評価 / 比較対象の設定 / 非協力ゲーム理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、実務で実際に利用されている相対的業績評価を数理モデルにより分析することを目的としている。業績評価そのものは企業内部のマネジメント・コントロールを考えるうえで重要なツールとなっており、これを活用することで組織を効率的に管理できるようになる。その中でも相対的業績評価は、被評価者をほかの個人や組織の業績との比較により評価する方法である。相対的業績評価には、被評価者の努力を促すというメリットの他に、各主体に存在する共通の外部環境要因を取り除くことができるとされている。管理会計では、主に後者のメリットが主張されてきたが、本研究は前者のメリットに着目して、どのような相手を比較対象として設定すれば、より多くの努力を引き出すことができるかを数理モデルにより分析する。 本研究は、上記の目的を達成するために①文献調査、②詳細なモデルの設定、③設定したモデルの分析、④論文の執筆、⑤執筆した論文に基づく学会発表等を通したモデルの修正というステップで研究を進める。本年度は初年度であるため、①を中心に可能であれば②まで取り組むという目標で研究を進めてきた。 その結果、①についてはほとんど完了している。たとえば、国立国会図書館へ出張することで本研究のベースとなるモデルを応用した研究を入手した(この研究は入手できるアーカイブが限られている)。また、このような文献調査を通じて得た内容を整理することで、さまざまな研究に応用することができた。しかし、②についてはまだ初期段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先ほど書いたように、①の文献調査についてはほとんど順調に進行している。ただし、新たな論文が公刊されるケースもあるため、今後も文献調査は引き続き行っていく必要がある。また、本研究で分析するモデルの構築はこれから取り組む計画なので、おおむね順調に進行しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
「研究実績の概要」の個所でも書いたように、これからは②詳細なモデルの設定、③設定したモデルの分析、④論文の執筆、⑤執筆した論文に基づく学会発表等を通したモデルの修正を進めていくことになる。したがって次年度は、先行研究の内容を参考にしながらモデルの構築に取り組むこととなる。
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Causes of Carryover |
計画はおおむね順調に進行しているが、新型コロナウイルスの影響で学会や研究会での出張が少なくなったため。
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Research Products
(22 results)