2021 Fiscal Year Research-status Report
難病療養における介護負担軽減に向けたリスク因子の解明
Project/Area Number |
21K13475
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
森脇 繁登 島根大学, 医学部, 主任作業療法士 (70560308)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 難病 / 介護 / 介護負担 / 療養生活 / 生きがい |
Outline of Annual Research Achievements |
難病患者が住み慣れた自宅で療養生活を続けるには、医療機関だけでなく、訪問看護等の地域の社会資源を有効に活用していくことは言うまでもないが、家族等による在宅での日常生活上の介護が極めて重要である。本研究は島根県在住の指定難病者を対象に、在宅療養における介護負担における要因を多角的に分析し、そのリスク因子を明らかにすることである。 研究初年度である2021年は調査(郵送)を行い、887名より返信があった。患者の平均年齢は69.45±14.1才、男性452名(51.0%)、女性428名(48.3%)不明7名(0.8%)あった。疾患は多い順にパーキンソン病182名(22%%)、潰瘍性大腸炎76名(8.7%)、全身性エリテマトーデス30名(3.4%)であった。かかりつけ医までの通院時間は、29.48±34.1分であった。患者の要介護度は、要支援1.2 88名(9.6%)、要介護1 46名(5.3%)、要介護2 89名(10.3%)、要介護3 43名(5.0%)、要介護4 52名(6.0%)、要介護5 37名(4.3%)、不明・認定されていない者531名(59.4%)であった。 主な介護者の平均年齢は68.12±11.87才、男性177名(20.5%)、女性361名(41.8%)、不明325名(37.7%)であった。仕事をしている介護者は222名(40.7%)、していない介護者は318名(58.2%)であった。平均介護期間は7.0±7.2年であり、1日の平均介護時間は4.9±5.7時間であった。Zarit介護負担尺度は、平均9.71±7.07点(PS6.27±4.53点、RS3.34±3.17点)であり、生きがいスケールは、平均26.72±6.7点であった。睡眠尺度は、平均7.76±5.26点であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた調査の第一弾を終了し、回答のあった調査内容について記述統計を行った。2022年度も同様の調査を行う予定であり、そのための準備に取り掛かっている。また、2021年度の結果の一部を論文作成に向けて、詳細な統計分析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の変更はなく、2021年度と同様に2022年度も調査を行っていく。現在、関係機関(島根県健康福祉部健康推進課難病支援グループ)へ調査協力をお願いし、2022年度の調査協力の内諾を得た。また、研究結果の公表に向けてオンラインを用いた公表方法を検討しており、研究遂行と並行して公表の準備も進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
購入予定であった必要物品(ラップトップ パソコン)が、半導体不足等の社会情勢の影響によって購入することができなかった。そのため、2022年度に購入できるよう物品請求を行っている。
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