2022 Fiscal Year Research-status Report
利用者本位の介護サービス提供の実現に向けた基礎研究
Project/Area Number |
21K13485
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
鄭 煕聖 関東学院大学, 社会学部, 准教授 (80844092)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 介護サービスの質 / 介護サービスの評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究は、利用者本位の介護サービス提供の実現を目指して、介護サービスの利用者を評価主体として位置付け、在宅から入所施設への環境移行後に現れるソーシャル・キャピタルの弱体化や生活課題を明らかにした上で、利用者向けの生活満足度尺度の開発と同時に生活満足度と幸福な老いの関連を検討し、現代の社会変化を反映した地域包括システムにおける介護事業所の位置付け及び今後の役割を明確にすることが目的である。 そこで、本年度は、介護福祉施設の利用者を対象にインタビュー調査から、介護サービスの利用後に弱体化するソーシャル・キャピタルの構成要素を探り、それらが現在の生活にどのような影響を与えるかを検討することを予定していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大とそれに伴う措置等により、介護施設へのアクセスが難しい状況が続き、来年度に行うことを計画している。介護サービス利用者へのインタビュー調査を実施するため、関東学院大学の「人に関する研究倫理審査委員会」に研究倫理申請書を提出し、承認(承認日 2022年8月9日)を得た。 今年度は文献研究と海外フィールド調査が主である。文献研究では、主に高齢者福祉施設の第三者評価について研究を行った。その中でも、特別養護老人ホーム、介護訪問、認知症対応型共同生活介護における受審状況とその現状、また評価項目を重点的に検討し、現在分析を続けている。なお、2022年12月23日 ~ 2023年1月10日に、国際的な視点から、日本の介護保険制度の持続可能性やより質の高い介護サービスの提供に向けての知識・知見を得ることを目的に、韓国でのフィールド調査を実施し、韓国における高齢者関連政策と実践の現状、長期療養保健制度の実際を総合的に検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年に、介護老人福祉施設の利用者15名を対象に半構造化面接を実施することを計画していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、福祉施設に調査協力を得ることができず、なおかつ施設利用者との接触さえ難しい状況が続き、研究が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の拡大とそれに伴う措置等により、介護施設へのアクセスが難しい状況ではあるが、引き続き施設利用者への調査の実施を念頭におき、関連機関に調査への協力を求める。同時に、研究目的を達成するためには、調査計画を若干修正する必要があると判断しており、計画していた調査対象者を利用者に限らず、多様な関係者にまで視野を広げて、介護サービスの質の向上に向けてのサービス評価を検討していく。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な理由としては、昨年度と同じく、新型コロナウイルス感染症が拡大するなかで、介護サービスの利用者へのインタビュー調査を実施することや介護老人福祉施設等に調査の協力を求めることが困難であった点が挙げられる。 今年度の使用額としては、質的調査の実施にかかる費用、質的調査の文字起こしにかかる費用、質的調査の協力機関および協力者への謝礼品などを計画している。
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