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2022 Fiscal Year Research-status Report

レジスタントスターチ混合系食品の力学的・幾何学的特性および冷凍耐性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 21K13491
Research InstitutionUniversity of Hyogo

Principal Investigator

島田 良子  兵庫県立大学, 環境人間学部, 助教 (80739300)

Project Period (FY) 2021-02-01 – 2025-03-31
Keywordsレジスタントスターチ / ゲル / 物性 / 冷凍 / デンプン / 小麦粉
Outline of Annual Research Achievements

2022年度はレジスタントスターチ・小麦粉混合系ゲルの冷凍耐性について分析した。使用するレジスタントスターチは、レジスタントスターチが多く残存していたハイアミロースコーンスターチと冷凍耐性が認められているヒドロキシプロピル化デンプンの2種類とした。2021年度同様に90℃ゲルを調製後、-40℃で急速冷凍を行い、5日間-18℃で保存した。その後、解凍方法による違いを検討するため、急速解凍(電子レンジ)と緩慢解凍の2通りの解凍を行い、①力学的特性:各種ゲルの破断(圧縮)特性(破断歪、破断応力、破断エネルギー)、テクスチャー特性(かたさ、付着性、凝集性)測定、離水率、②幾何学的特性:走査型電子顕微鏡観察、③ 熱的挙動:示差走査熱量(DSC)測定、④機能性:レジスタントスターチ量の測定を行った。その結果、冷凍前のゲルはレジスタントスターチ混合系ゲルの方が小麦粉ゲルよりも軟らかく、いずれのゲルも破断点がなかったが、冷凍解凍することで硬く、破断点が検出され、急速解凍の方が緩慢解凍より軟らかくなった。冷凍耐性が知られているヒドロキシプロピル化デンプン混合ゲルは解凍後も最も軟らかく、DSC測定の際の老化の程度も小さかったが、レジスタントスターチは残存しなかった。一方、ハイアミロースコーンスターチ混合系ゲルは解凍後、コントロールよりも軟らかく、レジスタントスターチも残存していることが明らかとなった。そのため、冷凍・解凍後もレジスタントスターチの摂取量を増加させる素材としてはハイアミロースコーンスターチの方が適しており、ヒドロキシプロピル化デンプン混合よりは軟らかさは劣るものの小麦粉単独ゲルよりもハイアミロースコーンスターチ混合ゲルは冷凍解凍後も軟らかくなる可能性が示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2022年度はレジスタントスターチ・小麦粉混合系ゲルの冷凍耐性について分析する計画としており、概ね順調に研究を進めることができた。また、翌年以降に予定研究を予定しているレジスタントスターチ混合系麺の研究にも着手し始めることができた。しかし、前年度の研究内容について、現在論文投稿中であり、論文採択まで至らなかった。

Strategy for Future Research Activity

最終年度は、本研究の目的は、食物繊維の補填を目指したレジスタントスターチ混合系食品の創製である。レジスタントスターチ・小麦粉混合系ゲルは麺のモデル実験になる。これまでの研究でレジスタントスターチが残存しやすいのはハイアミロースコーンスターチであることを明らかにしてきた。そこで、ハイアミロースコーンスターチを混合したうどんを創製し下記について評価を行う。
① 力学的特性:ゆで麺の破断特性(破断歪、破断応力、破断エネルギー)をクリープメーターで測定、② 幾何学的特性:偏光顕微鏡および走査型電子顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡で観察、③ 熱的挙動:示差走査熱量測定(DSC)で麺のデンプンの結晶構造の変化
、④ 官能評価:識別評価(とくに力学的・幾何学的特性との関連性)、嗜好評価を5段階採点法で評価、⑤ 機能性:茹で麺のレジスタントスターチ含量を測定および咀嚼性の検討
また、得られた結果は口頭発表および論文として発表を行っていく。

Causes of Carryover

3,515円は来年度以降の消耗品費として使用予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2022

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 小麦粉・レジスタントスターチ混合系の物性,構造およびレジスタントスターチ量2022

    • Author(s)
      島田良子,玉田真友美,香椎霞,吉村美紀
    • Organizer
      第45回日本バイオレオロジー学会年会
  • [Presentation] 小麦粉・レジスタントスターチ混合系の物性,レジスタントスターチ量に及ぼす加熱温度の影響2022

    • Author(s)
      島田良子,玉田真友美,香椎霞,吉村美紀
    • Organizer
      日本調理科学会2022年度大会
  • [Presentation] ハイアミロースコーンスターチ混合クッキーの物性と嗜好性2022

    • Author(s)
      吉村美紀,西宮早紀,島田良子
    • Organizer
      日本調理科学会2022年度大会

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Published: 2023-12-25  

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