2021 Fiscal Year Research-status Report
ストレス低減効果を有する香酸カンキツのマッピングプロファイル作成
Project/Area Number |
21K13507
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Research Institution | Kyushu Women's University |
Principal Investigator |
武曽 歩 九州女子大学, 家政学部, 講師 (70585801)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | カンキツ / ストレス緩和 |
Outline of Annual Research Achievements |
【方法】被験者は、本学女子大生16名(平均年齢21.3歳)とし試験を実施した。試料は、カボスおよびダイダイの果実飲料および対照として蒸留水を用いた。試験は、座位安静5分間の後(安静期)、試料の香気を5分間呈示した(刺激呈示期)。その後、ストレス負荷を15分間与え(ストレス負荷期)、座位安静5分間(回復期)とした。ストレス評価指標として自律神経活動、脳波の測定およびvisual analogue scale(VAS) (測定項目:集中力、疲れ、リラックス、気分)による評価を行った。また、試料の香気成分をSPME-GC法を用いて分析した。 【結果】自律神経活動のうち、副交感神経活動の指標であるHF値において、ダイダイ果汁香気はストレス負荷期と回復期において有意な差がみられ、ストレスからの回復が早い傾向が観察された。交感神経活動の指標であるLF/HF比には差はみられなかった。脳波においてはリラックス傾向を示すα波が香り呈示期において、コントロールと比較してカボスで有意に高い値を示した。主観的指標であるVASにおいては刺激呈示期に対照群と比較して、カボス果汁香気は、「疲れ」、「リラックス」および「気分」の項目で有意な差が観察された。一方ダイダイ果汁香気は、「集中力」および「リラックス」の項目で有意差が確認された。カボスおよびダイダイ果汁香気のいずれにおいても対照群と比較して特に主観的な面でストレスを緩和する可能性が示されたが、生理学的な指標よりストレス緩和への影響は、カボスとダイダイでわずかに異なることが推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りおおむね順調に進展しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、カンキツ試料の種類の追加してのストレス試験の実施および香気成分分析を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度の試料数が2試料となり予定より少ない試料数となったため。本年度に追加の試料の分析を実施する予定である。
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Research Products
(1 results)