2021 Fiscal Year Research-status Report
A Comprehensive Study of the Relationship Between Islam and Art Education
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21K13582
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
箕輪 佳奈恵 筑波大学, 芸術系, 特任助教 (60784915)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 美術教育 / イスラム / フィールドワーク / 多文化 / 欧州 / 教育人類学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「美術教育を通したイスラムの実践」事例を、それに関係する人々の多様性も踏まえながら網羅的に収集し、現象を構成する要素とイスラムの教義とを対応させて構造化し理論構築することによって、イスラム文化と美術教育との関連性を包括的に明らかにすることを目的とする。タブー視されがちであったイスラムと美術教育との従来の関係性を超克し、ムスリムの子どもたちに適した美術教育の実現を見据え、イスラムの習慣や価値観に根ざした美術教育の基盤となる成果を提示することを目指す。 今年度は、共同研究先であるユニバーシティ・カレッジ・ロンドン University College London・教育学研究所 Institute of Education(イギリス)の研究協力を得て、ロンドン市内の学校におけるフィールドワークを年度内に実施する予定であったが、コロナ禍のため渡航の見通しが立たずに中止した。 本研究は海外でのフィールドワークを基盤とする研究であり、海外渡航が可能にならない限りは新たな研究データの収集が出来ないため、先行研究の収集、これまでに得たデータの分析やそれをもとにした論文執筆など、国内で出来る範囲で研究を進めている。具体的な成果としては、モルディブにおける美術教育とイスラムとの関連について論じた章が掲載された共著を出版することが出来た。 なお、本研究を基課題とした国際共同研究、「イギリスの美術教育における文化的多様性の解明:特にアンチレイシズムの視座から」が国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))に採択されたため、渡航が可能になり次第速やかに調査を再開するとともに、2つの研究課題を相関的に発展させる計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍により、予定していた海外での研究調査が出来なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
オンラインフォームを活用したアンケートやZoomを介したインタビューなど、インターネットを活用した調査を取り入れることを検討している。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により全ての海外渡航を中止したため、その旅費分として差額が生じた。今後海外渡航が可能になった際に、その費用として使用する。
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