2021 Fiscal Year Annual Research Report
学習者エージェンシーの発揮を可能にする大学教育の実践と要件に関する国際比較
Project/Area Number |
21K13601
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原 裕美 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 特定研究員 (20845052)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 学習者エージェンシー / 学生エンゲージメント / 教授・学習環境 / カリキュラム / 主体性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、学習者エージェンシーの発揮を可能にする高等教育における実践とそれに必要な要件を国際比較により明らかにすることである。世界的にも、グローバル化に対応して学習者自ら、学習目標を設定し、内省し、変化をもたらすために責任を持って行動する能力「エージェンシー」を有した人材を育成するための教育の実践が目指され、また教育政策レベルでは、同能力の育成が長年の教育目標として設定されてきた。しかし、この「エージェンシー」について日本の高等教育の教育実践ではこれまで注意が払われてこなかった。国内外の研究を見てもそうした教育実践が大学でどのように行われているか、どういった要件が必要なのかは明らかにされていない。 そこで、2021年度は①学習者エージェンシーに関する文献調査と調査枠組みの設計を行うこととした。高等教育における学習者エージェンシー育成の要件に関する仮説モデルを構築するため、国内外のエージェンシーに関する文献調査等を整理した。 2022~2023年度には、学習者エージェンシーを育成する教育実践の海外大学訪問調査・分析を行う予定であり、その予備調査として、マレーシア、カナダ、シンガポールの大学教員やインターナショナルスクール教員、教育委員会に連絡を取り、カリキュラムや授業実践に関する意見交換を行った。その結果としては、カリキュラムに明確にエージェンシーの育成について明記されることが各教員の授業実践にエージェンシーに関する考え方が浸透する要件の一つであることが示された。この点に関しては次年度以降、一つの仮説として取り扱っていく予定である。
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