2021 Fiscal Year Research-status Report
日本の高等教育機関を卒業した中国人高度人材の定着と移動
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21K13603
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
LI MING 大阪大学, グローバルイニシアティブ機構, 特任助教(常勤) (50778107)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 外国高度人材 / 日本留学 / 中国人留学生 / 定着 / 移動 / インタビュー調査 / アンケート調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本の高等教育機関を卒業した中国人高度人材を対象とし、留学先決定から大学・大学院の学習経験、及び進路への移動過程を考察し、日本における中国人高度人材の実態と課題を明らかにすることである。 初年度は、グローバル人材についての先行研究をレビューし、関連資料の収集を進めてきた。また、高度外国人材受け入れに関する日本の政策、経年変化に関する統計・データ・文献の収集を行った。先行研究を踏まえ、中国人高度人材の留学経験と職業生活の経験に関するアンケート調査とインタビュー調査の調査票、及びガイドラインを作成した。初年度に予定していた国内外の現地調査を新型コロナのため行うことができなかったが、中国人高度人材を対象とするパイロットインタビュー調査とアンケート調査をオンラインで実施した。アンケート調査は主に中国人留学生を対象とし、日本留学の理由、コロナ禍の留学への影響、留学の成果とチャレンジなどについて、調査を実施し、68の回答を得た。また、日本企業における就職動機、役割と貢献について12名の対象者へのインタビュー調査を行った。 予備調査のデータを分析し、国際会議と国際ワークショップで学生の国際移動や日本における外国人研究者について発表した。特に中国人留学生・高度人材が直面した課題などについて査読付学術論文が掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上海と東京におけるパイロット・スタディの実施を予定していたが、コロナ禍で海外・国内への移動が困難な状況にあって、オンラインで実施が可能な調査に変更した。予備調査の結果を国際会議やワークショップにおいて発表し、一部の研究成果は英文記事や査読付きジャーナルに掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の世界的感染拡大は、留学生やグローバル人材の移動に大きな影響を与えている。大学の国際化や国の高度外国人材の受け入れを取り巻く状況は急変していくので、ウィズコロナ・アフターコロナ時代の留学生定着に関する研究は非常に興味深いである。今後の研究について、当初の研究計画通りに進める一方、ポストコロナの世界の動向や事例を集め、以下の研究を推進していく。 ① 引き続き学生移動や高度外国人材の文献資料やデータの収集を行う。 ② 予備調査の結果を踏まえ、国内外における本調査を実施する。 ③ 大学の国際業務の担当者への聞き取り調査の計画と実施。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、国内外出張はできなかった、予定の旅費を発生しなかった。次年度は国内外への現地調査を予定しているため、旅費として助成金を使用する。また、国際会議への参加のため、旅費も発生する。
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Research Products
(8 results)