2021 Fiscal Year Research-status Report
通常学級の教師が支援ニーズに気づきにくい児童の実態把握と支援プログラムの構築
Project/Area Number |
21K13628
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
熊谷 亮 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 准教授 (40796570)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 学校適応 / 発達障害 / アセスメント / 通常学級 |
Outline of Annual Research Achievements |
発達障害を含めた特別な支援を要する児童の理解や指導の充実が図られてきている一方で,支援の必要性に気づきにくい特性の子どもが多く存在する。また,その症状は重複性が高く,医療機関によって診断が分かれることも多い。そのため,学校不適応の早期発見のためのスクリーニングが重要であると考えられる。本研究では,特別な支援を要する子どもに関する気づきの観点を明らかにする。 本研究の目的は,通常学級において特別な支援ニーズが集団のなかで「目立たない」児童のニーズや支援状況を調査・分析し,児童の特性ごとに類型化,およびタイプごとの支援方法を検討することであった。具体的には,①教師に対する質問紙調査・聞き取り調査を実施し,集団の中で教師が支援ニーズに気づきにくい児童の特徴や気づきの観点,支援方法を把握する。そして,それに基づいて②支援ニーズに気づきにくい児童の実態把握・支援ガイドブックを開発し,③個別の指導や支援への有用性・運用性を,協力校での実践,および教師への聞き取り調査から検証する。研究成果として,支援ニーズごとの支援事例をまとめ,事例データベースとして冊子にして配布する。2021年度では,小学校教師を対象として,質問紙調査を実施し,児童の特別な支援ニーズや支援方法について回答してもらった。また,次2022年度に実施予定のインタビュー調査の予備調査を行った。現在,調査によって収集したデータの整理・分析中であるが,予備調査やこの調査から得られた成果の一部をまとめ,学会発表などの形で公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度,新型コロナウイルスの影響で,収集した調査データの整理・分析に遅れがみられるが,次年度行う予定であったインタビュー調査の予備調査を実施できたため,次年度は概ね計画していたスケジュールに沿って研究を継続できる見通しである。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,発達障害やその疑いのある成人等を対象にインタビュー調査を実施し,当事者視点からのニーズや支援方法について整理する。また,調査結果を踏まえて,集団の中で支援ニーズが目立たない児童の学校適応を促すための,適用可能な支援プログラムを開発・適用し,その効果について検証する。最終年度では,研究成果として,2年目に開発・適用した支援プログラムを,教師が閲覧・活用しやすい様式のガイドブックとして冊子にまとめて配布する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度,新型コロナウイルスの影響で,当初予定していた研究データの整理・分析ができなかったため,謝金費用のための経費が一部残された。そのため,次年度,データの整理・分析のための謝金として使用する予定である。
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Research Products
(6 results)