2021 Fiscal Year Research-status Report
ロボットを用いたAIリテラシー教育手法の提案に基づく評価手法の構築
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21K13650
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
武藤 ゆみ子 玉川大学, 脳科学研究所, 准教授 (30614614)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | AIリテラシー / AI / AI教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
AI技術が社会へ及ぼす可能性の理解のために必要な学術的教養とAIシステムとうまく付き合うためのスキルの獲得の必要性に着目し,本年度は、それらを教育的にカリキュラムとして取り入れることを目指し、国内外のAIリテラシー教育の現状調査とともに、予備実験の実施のうえ、主に教材開発を行った。具体的には、まず、国内外のK-12のAIカリキュラムを調査し、日本の教育文化などの違いを調べ、日本の学びに適する形でAIリテラシーを導入するためのカリキュラムを設計した。さらに、予備実験として、中高生を対象にオンライン開催にて実施し、その教育効果や人工知能への印象変化について予備的調査分析した。人工知能の印象に関わる15項目(信頼できる、怖い、不安だ、親しみやすい、面白いと思う、人間と同じくらい何でもできる、ミスをしない、将来人の助けになる、将来人間が仕事を失う、将来人間を支配する可能性がある等)について、ワークショップの前後で変化が調べられた。その結果、AIに対する不安感や親しみやすさ、さらに将来の人間の仕事へ与える影響に関する項目について、他の項目に比べて、特に改善が得られることが明らかになった。以上の得られた結果に基づき、AIリテラシー教育のための必要カリキュラムを取りまとめ、教科書として成果をまとめた。さらに、AIロボットと関わる際の印象評価と行動分析の準備段階として、ロボット開発を行うとともに、計測のための予備実験を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、初年度として予定したAIリテラシー教育を行うための教材開発、及びAIロボットと関わる際の印象評価と行動分析の準備段階として、ロボット開発を行うとともに、計測のための予備実験を実施した。従って、本年度の進捗は、「おおむね順調である」と判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本年度開発した教材に基づき、それにさらにAIを搭載したロボットを導入し、人と関わるAIシステムに対する信頼性や親和性などの観点から印象形成過程の主観評価、及びその過程の行動分析の客観評価を取り入れるために、評価指標の構築を予定している。
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Causes of Carryover |
感染症の影響のため、対面の実証実験の実施が見送られたため、実験実施に関わる使用額が次年度に繰り越しになった。次年度は、本年度試作したAIロボットについて、予備実験の結果を考慮して改良を行い完成を目指すとともに、行動分析のための計測システムの完成のために繰越金を使用する予定である。
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Research Products
(4 results)