2021 Fiscal Year Research-status Report
学習ログに基づく適切な画像と学習ノートを推薦するユビキタス学習環境の構築と評価
Project/Area Number |
21K13651
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
Hasnine Nehal 法政大学, 情報メディア教育研究センター, 准教授 (30827720)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 単語学習 / ユビキタス学習 / Wordhyve / 教育ビッグデータ / 学習ログ |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,内閣府の発表したSociety 5.0の実現に向けて,様々な分野でサイバーフィジカル環境を構築する研究が推進されてきた.教育分野においても,語学学習支援システムで収集することができる,学習ログを利活用することにより,学習者の年齢・性別・言語などに基づいて適切な学習支援を行う研究が注目されてきている.本研究では,語学学習支援システムを用いて収集することができる学習ログを用いて個々の学習者のプロファイル情報や学習内容に応じた適切な画像を推薦する①Feature-based Context-specific Appropriate Images(FCA画像)方式と適切な学習ノートを推薦する②Smartly-generated Context-specific Learning Notes(SCLノート)の学習支援システムを研究開発する.具体的には, 提案するFCA画像とSCLノートは, ユビキタス学習環境内で収集した学習ログに含まれる単語, 時間, 場所, 学習者の語彙レベルや画像を利用し, 学習単語に関するメディアアノテーションによって生成されたオンデマンド学習教材を適切に推薦することで, 語彙能力向上を目指す.そこで, 本研究は, AIVAS(Appropriate Image-based Vocabulary Acquisition System)とIU(Image Understanding)エコシステムを連携し, WordhyveというAndroidアプリを開発した. このWordhyveアプリは, 次世代のユビキタス語彙学習環境のアプリであり, さまざまな学習シナリオから取り込まれたユビキタス学習ログを分析できるアプリである. FCA画像とSCLノートを推薦するため、Wordhyveアプリのアナリティクスを開発した. Wordhyveアナリティクスでは, 学習者のライフログ画像からvisual contents(画像特徴や学習コンテキスト情報やEXIF情報など)を抽出し, 最良の画像やSLCノートを決定することができる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R3年度は,主に,語彙学習研究のため次世代のユビキタス語彙学習環境を開発した.そこで, 本研究は, WordhyveというAndroidアプリケーションを開発した. Wordhyveに関するいくつかの論文に採録されている. 本研究の結果は三つのトップカンファレンスで発表されている. ある単語に関する関連画像を推薦するサービスとして、代表的なものにGoogle やImageNet の画像検索機能があるが、この機能では、学習者の国籍や言語の違いから単語に対するイメージの解釈を認識することはできない.しかしながら、Wordhyveの環境では, 学習者の国籍ごとに学習した単語に対する画像の正解・不正解データを作成し, 深層学習の技術を用いて学習者の国籍ごとの単語に対するイメージの解釈をシステム上に提示していく. また, Feature-based Context-specific Appropriate Images(FCA画像)とSmartly-generated Context-specific Learning Notes(SCLノート)の評価実験(教育効果やlong-term memory retentionなど)を行うのがR4年度の研究目的である. 以上のことからおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は以下の通りに研究を進める (1)R3年度開発したWordhyveアプリの評価実験(学習効果や動機やエンゲージメントなど)を行う(2)言語学習者からより多くのライフログ画像を収集する(3)Wordhyveアプリのアナリティクスを改善する(4)Wordhyveのインタフェースを改善する(5)ジャーナル論文を投稿する.
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Causes of Carryover |
法政大学情報メディア教育研究センターにある研究環境を使ったので, 次年度使用額が生じたが, 研究に必要なLAMBDA QUAD Deep Learning Work stationやPCの購入及び国際出張のための旅費に充てることとする.
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