2023 Fiscal Year Research-status Report
Unraveling human parental motivation and cognition: Using social psychological and braining imaging methods
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21K13669
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
高松 礼奈 愛知学院大学, 総合政策学部, 講師 (90867144)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 養護欲求 / かわいいの知覚 / アンヘドニア / 養育 / 共感 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、下記3つのテーマのプロジェクトを進めた。 ①アンヘドニアが幼稚な外見を持つかわいい対象に対する反応を弱めることを検討するために、2つの実験、および調査を実施した。実験では、マウスクリック課題を作成し、かわいい対象を養護するモチベーションの行動指標として扱った。その結果、アンヘドニア得点は、動物の赤ちゃんに対するかわいい評価が低いこと、マウスのクリック回数が低いことと関連していた。調査は経験サンプリング法(Exkuma)を用い、未就学児をもつ母親を対象に、日々の生活の中でアンヘドニアが養育経験にどのような関連があるか調べた。この調査は1日5回答ランダムに回収し、毎晩9時に固定の回答を回収した。その結果、アンヘドニア得点の高い群は、低い群と比較したとき、子どもに対してかわいいと感じることが少なく、苛立ちといったネガティブな感情が高かった。さらに、1日の終わりアンケートでは、子どもとの時間に対する満足度得点が低かった。 ②親密な関係性における共感の低下が関係維持モチベーションに与える影響について、3つの調査を行った。予備調査で刺激(画像、シナリオ)を3つ作成し、友人に対する共感が下がる状況要因を盛り込んだ実験条件、対応する統制条件を設定した。調査1, 2では、低共感条件は統制条件と比較し、友人に対する共感反応が低く、関係維持モチベーションが低いことが示された。調査3では、共感をポジティブとネガティブに分け、両方が低共感操作によって低くなることを明らかにした。 ③Inclusion/Exclusion課題時の脳画像データの解析を進めた。集団解析まで進んだところで、個人解析でやり直しの事項が発生し、マトリクス作成から見直しと修正を行った。現在集団解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに、①と②のプロジェクトについては研究の成果を論文にまとめて投稿中である。 一方で、③脳画像データの解析については、解析手続きの変更があり、個人解析のマトリックス作成からやり直すこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
投稿中の論文について、審査結果が出たら速やかに対応し、早期に成果が発表できるようにする。③の脳画像データ解析は令和6年度中に完了させ、成果をまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
2024年7月に開催のICP発表の参加費支払い、および成果の公開費・オープンアクセス費が発生することを考慮し、繰り越すことを決断した。
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Research Products
(6 results)