2021 Fiscal Year Research-status Report
Effects of schema therapy on depression with developmental disability and personality disorder:RCT
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21K13704
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
村田 倫一 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 特任研究員 (90802588)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | スキーマ / 双極性障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は発達障害とパーソナリティ障害を併発するうつ病に対するスキーマ療法の効果を、認知行動療法との比較を通して検証することを目的としており、本年度の研究計画では、発達障害者に対する臨床試験を行う際に必要となる研究資格を得ること、資格を取得した後、所属機関にて倫理審査を受け、研究実施許可を得ることを予定していた。しかしながら、新型コロナウイルス感染症終息の目処が経たないこともあり、必要となる研究資格の研修会が行われておらず、資格が得られる目処が立たないため計画変更を余儀なくされた。また同時に、当初から使用する予定であった、研究にて重要となる質問紙の日本語版が、臨床場面では一般的に用いられているものの、実際にはその信頼性と妥当性が検証されておらず、研究にて用いることに難しいことが明らかとなった。そのため、これらを検証する必要が生じた。そこで、発達障害とパーソナリティ障害の併発が多いとされる双極性障害者のスキーマモードの特徴及び、養育環境との関係性を質問紙によって探ることを目的とし計画に若干の修正を加えた。これは、双極性障害がうつ病と同じく気分障害の一つであることに加え、私達が知る限り、世界的にみても、双極性障害、スキーマモード、養育環境の関係性を明らかにしている先行研究および、スキーマ療法を用いた双極性障害の効果検証を行っている先行研究はなく、今後、双極性障害に対するスキーマ療法の効果検証を実施していくにあたり、まずは質問紙でその関係性を明らかにし、スキーマ療法による介入意義や介入戦略を検討することを目的としたためである。そこで、本年度はこれら研究計画に若干の修正を行ったことに加え、質問紙の邦訳に詳しい者を探し研究協力を得るといった研究の体制作りを行った。来年度は研究に必要となる質問紙の邦訳の許可を現著者に得た上で、邦訳の作業及び論文化を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【研究実績の概要】にて示した通り、本研究は発達障害とパーソナリティ障害を併発するうつ病に対するスキーマ療法の効果を、認知行動療法との比較を通して検証することを目的として行う予定であり、当初の予定では、本年度中に研究を実施する際に必要となる研究資格を取得し、取得した後に、所属機関にて倫理審査を受け、研究実施許可を得る予定であった。しかしながら、新型コロナウイルス感染症のために、必要となる研究資格を得られる見通しが立たなくなったこともあり、計画の変更を余儀なくされた。加えて、当初利用する予定であった研究にて重要となる質問紙についても、臨床場面では一般的に用いられているものの、その日本語版の信頼性と妥当性が十分に検討されていないことが明らかとなった。そのため、質問紙の信頼性と妥当性についても検証を行う必要が生じた。そこで、発達障害とパーソナリティ障害の併発が多いとされる双極性障害者のスキーマモードの特徴及び、養育環境との関係性を質問紙によって探ることを目的とし計画に若干の修正を加えた。対象を双極性障害とした理由は、双極性障害がうつ病と同じく気分障害であること、当初の予定と同じく発達障害やパーソナリティ障害と併存し易いこと、スキーマモードの特徴と養育環境との検討が知りうる限り行われていないこと、同じく、スキーマ療法による効果検証も知りうる限り行われていないことのためである。そのため、今後、双極性障害に対するスキーマ療法の効果検証を行って行くにあたり、質問紙によって、双極性障害、スキーマモード、養育環境の関係を探り、スキーマ療法による介入意義や介入戦略を検討することを目的に計画に若干の修正を加えた。そのため、本年度はこの計画の修正に加え、質問紙の邦訳に詳しい者を探し研究協力を得る等の体制作りを行った。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度中に研究計画や新たな研究協力者の了承など、研究計画に若干の修正を行った。そのため、令和4年度は本研究に必要となる質問紙の邦訳を行う予定である。具体的には、所属機関の倫理審査を受け研究許可を得ること、現著者に連絡し邦訳の許可を得ること、質問紙調査を行うこと、得られたデータで統計解析を行い、質問紙の信頼性と妥当性を検討すること、研究成果を発信することを予定している。また、令和5年度から令和6年度にかけては双極性障害者に対し、令和4年度に邦訳した質問紙を持ちてデータを収集する予定である。その後、令和7年度には、予定している双極性障害とスキーマモードそして養育環境の関係性、スキーマ療法による双極性障害への介入意義や介入戦略を検討する。また、得られた知見を論文化し、社会に発信することを予定している。
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Causes of Carryover |
【研究実績の概要】にて示した通り、本研究は発達障害とパーソナリティ障害を併発するうつ病に対するスキーマ療法の効果を、認知行動療法との比較を通して検証することを目的としていたものの、新型コロナウイルス感染症が終息しないために、研究で必要となる資格の取得が難しくなり、研究計画の修正を余儀なくされた。そのため本来であれば、令和3年度は研究実施に伴い必要となる物品購入や謝金及び人件費等に研究費を使用する予定であったが、研究計画や研究体制の修正に留まったため、研究費の使用も学会参加にて最新の知見を得ることに留まった。一方で、令和4年度は、令和3年度に行えなかったデータ収集、解析、発信等を行う予定である。そのため、令和3年度中に使用する予定であった謝金や人件費、物品費を含めた研究費が必要となる。
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