2021 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of improving psychological intervention for rumination: Development of automatic prediction of rumination.
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21K13707
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
神原 広平 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 助教 (70881259)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 反すう / 抑うつ / 認知行動療法 / 経験サンプリング法 |
Outline of Annual Research Achievements |
1年目は研究計画に基づき日常生活における反すうの生起を予測する要因について調査を行った。当初はウェアラブルデバイスでの予測を行う予定であったが、COVID-19における対面実験の難しさから、別の要因との関連の検討に計画を変更した。反すうは癖行動の特徴を持つことが近年の研究で明らかになっているが、日本においてはその癖行動の傾向を測定する道具が存在しなかった。そこで,海外の癖行動を測定する尺度の日本語翻訳を行った。原著者にHabit Index of Negative Thinking(以下、HINT)の日本語翻訳の許可を得てから日本語版HINTを作成し、アンケート調査会社を通じて1000名の成人に質問紙調査を行った。その結果,日本語版HINTは原版と同様の因子構造を持つことが明らかになった。次に、日常生活の反すうの生起についての調査を実施した。調査ではスマートフォンのアプリケーションを使用し、経験サンプリング法を実施した。大学生約100名を対象に日常生活の反すうの生起を予測する要因について調査を実施した。調査結果について、遷移状態の推定やDynamic SEMによる解析を行った。その結果、日常生活の反すうはその後のネガティブ気分の生起を予測することが示された。また,HINT得点は日常生活の反すうの生起を増加させる外要因と正の関連を示した。しかし、反すうの生起を直接的には予測しなかった。次年度は、反すうの生起を予測する要因の再検討と反すうの生起を捉えられる介入プログラムの開発を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究はCOVID-19の影響で研究計画の変更が必要となった。しかし、日本には存在しなかった反すうの癖行動の傾向を測定する尺度を開発し、その妥当性を検討することができた。さらに、研究計画の研究1の反すうの生起を予測する要因の検討については計画通りに実施することができた。研究結果からは、反すうの生起を予測する要因については十分な結果が得られず、さらに検討を進める必要がある。しかしながら、日常生活の反すうの生起を測定する方法論は確立できており、研究2の介入プログラムの開発は問題なく実施できると考えられる。以上より、進捗区分は「おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究では、研究計画の研究2の反すうの自動的な予測が反すうのセルフモニタリングに及ぼす影響を検討する。まず、2022年の6月ごろまでに昨年度の研究成果の論文化を行う。また、秋ごろの国内学会で成果を発表する。さらに、2022年夏までに反すう生起予測のフィードバック方法を開発し、2022年秋ごろより研究2を実施する。具体的には、従来の反すうのセルフモニタリングの方法である反すう日誌との効果比較を行い、反すうの予測フィードバックを行う方法を取りいれることが、反すう者のセルフモニタリングを効果的に高めることができるかどうかを検討する。
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Causes of Carryover |
今年度の実施計画はCOVID-19の影響もあり対面実施の変更等を行ったため研究計画に変更が生じた。そのため、研究計画にそった進捗はみられたものの、当初の予定額からわずかに差額が生じた。しかし、その額のほとんどは当初の研究計画で見込んでいた研究参加者に支払われる謝金との実際の参加者の差にともなうズレであり、概ね誤差の範囲と考えられる。次年度は、研究参加者への謝金として差額を使用する予定である。
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