2023 Fiscal Year Research-status Report
目標設定を用いた反応抑制促進法の開発:ADHDとの関連から
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21K13715
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Research Institution | Nagoya Sangyo University |
Principal Investigator |
宮坂 まみ 名古屋産業大学, 現代ビジネス学部, 講師 (20823652)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ADHD / 反応抑制 / 目標設定 / 皮膚電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
注意欠如・多動症(ADHD)は多動性,衝動性,不注意の1つまたは複数を呈する発達障害であり,症状の基盤には実行機能の特異さとしての反応抑制不全,およ び 報酬の知覚から行動表出に至る過程に作用する報酬系機能が関与していることが示されてきた。報酬や損失の呈示は反応抑制促進に効果が期待される一方で, 児童へのネガティブな効果が懸念されるなど,実際の運用には困難がある。本研究の目的は,即座の報酬や損失という方法以外で児童のモチベーションを向上さ せ,反応抑制を促進させるというものである。 2023年度(令和5年度)は,目標設定による抑制課題成績の変化が課題目標保持の促進によるか否かを検証するた め,調査会社との打ち合わせを経て,実地調査への参加者募集にかかわるアンケートを作成した。プログラム とアンケートの予備実験を実施した後,参加者を募集した。参加者は,ADHDのある児童とない児童,およびその保護者であった。調査は個別式で行われ,参加者は研究室または学外に設置した実験室に来室し,別室にて各々の課題に参加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
児童および保護者を対象としたデータの取得を進めている。参加者の体調不良等による不参加もあり,2024(令和6)年度にデータを追加していく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度(令和6年度)は,2024年度に続き,対面での実験を進めていく。また,ADHD診断のある児童生徒のリクルーティングとデータ取得を進めていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大防止の影響でこれまでに取得したデータに遅れがあった。これを受け,海外での学会発表を実施できておらず,次年度使用額が生じた。2024年度に学会発表に参加する予定である。
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