2022 Fiscal Year Research-status Report
睡眠・覚醒相後退障害に対する介入プログラムの開発及び治療効果の機序に関する研究
Project/Area Number |
21K13722
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
大井 瞳 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 特命室長 (00885204)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 睡眠・覚醒相後退障害 / 遠隔心理療法 / 睡眠障害 / センシング / 認知行動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、睡眠・覚醒相後退障害(Delayed Sleep Wake Phase Disorder: DSWPD)に対する、遠隔での介入プログラムの開発と、センシング技術を用いた臨床研究による効果検証を目的としている。 本年度は、(1)実施体制の整備、(2)面接中のセンシングデータ取得のための準備、(3)介入プログラムの開発、(4)セラピストの教育、を行った。(1)実施体制の整備に関して、具体的には臨床試験において使用するアウトカムの精査、データを入力する電子症例報告書システムの構築、臨床試験開始前のデモデータの取得を行い、臨床試験の開始に向けた整備を行った。DSWPDの介入研究は、代表的な睡眠障害である不眠症と比較すると研究数が著しく少ないことから、アウトカムの選定や定義が困難であり、計画以上の時間を要した。(2)面接中のセンシングデータ取得のための準備については、面接中のセラピストと患者の視線、動画、音声、皮膚電位活動等を測定する機器及びセッティングについて検討を行った。(3)介入プログラムの開発に関して、DSWPD当事者や多くのDSWPDの症例を扱ってきた睡眠専門医へのヒアリングを通して介入プログラムの開発及びマテリアルの作成を行った。介入に用いるマテリアルは、当事者だけでなく、当事者の家族もDSWPDの理解が深まることを目指した。(4)セラピストの教育については、臨床試験において介入プログラムの実施や症状評価を担当する公認心理師、臨床心理士、看護師を対象にトレーニングを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床試験においてアウトカムとする指標の精査に計画以上の時間を要したため遅れが生じた。また、研究実施体制に一部変更が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度にはDSWPD患者12名を対象に、開発した介入プログラムを実施し、効果検証を行う。
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Causes of Carryover |
臨床試験開始に至っていないため、臨床試験コーディネーターの人件費分を使用しなかった。2023年度は臨床試験を予定しているため、その過程で必要となるコーディネートの人件費のために使用予定である。
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[Presentation] ダイバーシティを尊重した睡眠衛生ツールの開発2022
Author(s)
新川瑤子, 井上真里, 大井瞳, 浅沼比奈子, 宮崎友里, 中島俊, 野口晃菜, 野間紘久, 宋龍平, 吉田伸, 堀越健, 家研也, 加藤大祐, 久我弘典
Organizer
日本認知・行動療法学会第48回大会