2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K13755
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
元木 康介 宮城大学, 食産業学群, 助教 (90850438)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 感覚間協応 / クロスモーダル / 食心理学 / 消費者行動 / 音声 / 色 / 音楽ジャンル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は, 味覚に関連した感覚間協応(crossmodal correspondences)についてのメカニズム解明を目指すものである. 感覚間協応(crossmodal correspondences)とは, 視覚・聴覚・味覚のような異なる感覚が相互に影響する性質である. しかし, これまで味覚に関連した感覚間協応(crossmodal correspondences)についてのメカニズムはよくわかっていなかった, そこで, 視聴覚要素がいかに味の印象を形成するかについて一連の研究を行なった. 本年度は, オンライン実験を通して, 視聴覚刺激と味覚の感覚間協応(crossmodal correspondences)についてのメカニズムを検証した. 実験参加者はクラウドソーシングサイトで募集した. 実験は, オンラインのアンケートプラットフォーム(Qualtrics等)で実施した. 視覚刺激の研究としては, カフェ空間の色彩と味の期待について検討した. 結果として, 色と味の感覚間協応(crossmodal correspondences)を明らかにしただけでなく, そのメカニズムとして感情(感情価・覚醒度)を特定した. また聴覚刺激の研究としては, 音楽ジャンルと音声を用いて, 味との関わりについて調べた. 結果として, 音楽ジャンルあるいは音声と相性がいい味が明らかになった. さらに, そのメカニズムとして感情(感情価・覚醒度)・評価次元の関わりを見出した. これらの成果は, 食心理学分野の代表的な国際査読誌であるFood Quality and Preferenceに掲載された. また一部の成果は現在投稿中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は視覚・聴覚刺激を用いて, 味覚に関連した感覚間協応(crossmodal correspondences)についてのメカニズムを検証した. 今年度に行う予定であった実験を実施しただけでなく, 実験により得られた知見を論文として発表することができた. よって, 研究計画はおおむね順調に進展していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は引き続き, 心理学実験により, 味覚に関連した感覚間協応(crossmodal correspondences)についてのメカニズムを検証する予定である.
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Causes of Carryover |
実験での支出が想定より低く抑えられたため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は、論文執筆で必要な書籍や英文校閲に充当することを考えている。
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