2021 Fiscal Year Research-status Report
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21K13756
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
濱田 大佐 関西学院大学, 工学部, 助教 (70851236)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 共感覚 / 情動反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、初めに共感覚者の募集を行なった。募集の結果、8名の共感覚者が集まった。共感覚者に対してスクリーニングテストを行なった。テストの結果、8名全ての人が共感覚者であると判断された。次に、共感覚色の情動反応の多様性に着目し、Web質問紙による調査を行なった。情動反応は、アフェクトグリッドを用いてアルファベット、数字、ひらがな、カタカナに結びつく共感覚色に対する覚醒度と感情価を共感覚者に評価してもらった。各評価をアフェクトグリッド上にプロットして分布解析を行なった。その結果、評価点がグリッド上で広く分布する多様な情動反応を示す共感覚者とそうでない共感覚者が示された。また、各文字種の最初の文字(A、あ、ア)は覚醒度あるいは感情価が正の方向に位置するという共通の傾向が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で対面実験が制限されていること、そして共感覚者の所在地が大学から離れているなどの理由により、対面実験を当初の予定通りに進めることができなかった。この点に関して、遠隔でのデータ収集に切り替えスクリーニングテスト時にはテスト用PCを参加者に送付することで対応した。Web質問紙ではオンラインで質問紙のURLにアクセスしてもらうことで対応した。
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Strategy for Future Research Activity |
比較的、大学の近辺に住んでいる共感覚者については大学での対面実験を予定している。また実験を進めつつも、共感覚者の募集を続けて新たに対面実験に参加できる共感覚者を探す。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由として、コロナ禍による対面実験の制限が挙げられる。調査及び実験は遠隔、オンラインで実施するための準備に時間がかかり、共感覚色の同定実験を行うことができなかった。共感覚色の同定実験に関する使用額が浮いてしまったことにより、本年度では使用額を満たせなかった。次年度では、共感覚色の同定実験を行うとともに次年度の研究計画も進める予定である。
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